伽藍洞の 白亜の城は
迷える者を 繋ぎ 飼いならして
上辺の 秩序で 「貴方を救う」と
『憂いし星の名で、この手を染めたの』
巻き戻せない過去を
振り返り続け
仮初(かりそめ)の安らぎに抱かれ
得る 今際(いまわ) に唾棄(だき
燻(くすぶ)る道を 踏む
夜(よ)を 纏う 名の矜持(きょうじ
運命(さだめ)を断つ 女神(あなた)さえ
救うことは叶わない
満ち足りない罪の音(ね)に溶ける
静かに灯された火が
心の奥を焼いても
まだ燃え尽きない
業火は鮮やかに身を染めて
灰の夜(よ)
宿り身を焦がす激情は
君のために
届かないと知ってもなお
伸ばす腕は
まだ側に在りし面影を
辿って辿って追い求め
違(たが)えてもいいと
望(のぞ)まれざる 者よ 自らの呪いを断て
運命(さだめ)を継ぐ 女神(あなた)なら
導くこともできると
差し伸べたその手に重ね 誘う(いざなう)
鏡の中に 浮かぶ弱さを
いくら消しても 瞳逸らしても
逃(のが)れられなくて
ただ燃える命を 君へと 捧ぐだけ
巻き戻せない過去を
振り返り続け
仮初(かりそめ)の安らぎに抱かれ
失われし者 今は彼方に
この 手が捉(つか)む日を 待つの
今 紅蓮に立ち上(あが)る空を
対を失い彷徨う月が
朝に追われて
行き場を失(な)くしても
私は君を探すの
幽(かす)かな 星を頼りに
運命(うんめい)の絲を絡ませては
俟(ま)てないまま
どちらへ進むことができない 二人なら
不完全な ままでいい
救済(すくい)の道 手繰(たぐ)りたいから
自分自身が選んだ 先へ
偽りの星天(そら)から
降る甘い幻
赤く咲く私は
意味を持たないから
色のない世界で
まだ君の名呼んで
舞えない 一夜花(ひとよばな)開いた
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