そう、本当に勝手でさ
「大丈夫」いつもの合言葉
缶コーヒーと煙草の火
白い息と煙 断つ
あー、いない いない
温もりも 声も癖も
終いには忘れていく
埃にまみれてさ
耿々と消せない約束が
どんどんと重さ、深さを増し
ギラギラと赤い色はまるで
嘘の中 あなたは笑っていた
いない 要らないじゃない
遣らずの雨、同じ話
もう聞き飽きられないんだ
指切りしたのにな
不透明な見え透いた嘘の中で
笑うあなたを消せず
また生活の中で垣間見える
白い息、煙の切れ間に消えて
あなたも憂いも言葉も
時代を超えても忘れたことさえも
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罪憐 – それでも尚、未来に媚びる 脆く、呆気なく退廃する 鋼鉄のサイレンと焦燥と絶えない抗争のサイレント 最低な罪を平行線上 譲れないと 放射線状 広げないともう二度と触れないと そんな気がした
暮れぐれも – それでも尚、未来に媚びる 彼岸に刺す い草の匂い 思いの丈をしたためた歌答えを探して迷いながら 細胞、幻想として誰そ彼にそっと砂利道鳴く 街灯がポツリと寂しい顔「お前もか」なんて零したな
処暑 – それでも尚、未来に媚びる もう嫌だなんて他人のせいにして逃げ惑う僕は嘘に囲まれて八月に書いた夢は雨曝しで溶けていく顔で偽って笑って 心は泥まみれで一人、抱え込んで何かに縋り付いた感情が溢
浅き夢見じ – それでも尚、未来に媚びる こんなに小さな願いも届かず見えない未来が僕を嘲う鈍色の街で輝けない 古臭いネオンの光にさえあの日、あの時、あの場所でだとか立ち上る煙に巻かれて 消えていきたいな
高架下心 – それでも尚、未来に媚びる 降下した居場所 朝日を迎えるなんだか後悔して光を遮る明日のことは分からないけどせめて家で笑えたらな高架下 ほら、鋭い風が吹いて懐いた猫は居なくなったよガードレー
昨日のこと – それでも尚、未来に媚びる 黄金の街は僕を置き去りにして追いかけても 離されていく息が肩に見えていた僕は項垂れて悔やんでいて日陰から焦がれた焦げたアスファルトの蜃気楼夢は映らなかったイエス
破戒 – それでも尚、未来に媚びる 腐って生きてるあなたが金木犀の甘ったるい香りと心を奪っていった熱を帯びたモーターと夜光虫のもげた足の数本が“あの日”をフラッシュバックして鮮明に刻む僕なら迂闊だ
摂氏4℃ – それでも尚、未来に媚びる またねって消えていく回想に更け込んで終わりの駅改札を抜けた方角は闇討ちと過ごした懐かしい街並みへあなたの胸に初めて触れて全てが終わりの始まりでした呼吸が、心臓が
也子 – それでも尚、未来に媚びる ハロー なあ、未来は今明るいか?摩耗した神経 研ぎ澄ます声ハロー 今日も僕は僕を晒すごめんな それでも歌い続けるよ夜の灯火 帷の果てアナログテレビの砂嵐遠くへ駆
軋み – それでも尚、未来に媚びる 雨は遣らず空は僕を置いて泣いた前髪が濡れていく優しい嘘だった奈落で待っている何度も寂しくなって午前四時、沈み ふらりと歩く何度も仰いだ空は散る煙雲に天照らす月邂