濱野裕生

風よ光よ‥ – 濱野裕生

風よ君に・心あるなら 頼んでおきたい‥事がある
もしも母が・ふさぎ込む日は 語り掛けてくれ‥母の耳元で
そして、君は・届けてくれるか 私の思いをそっと‥母のもとへ

光よ君に・優しさがあれば 頼んでおきたい‥事がある
母が遠い・記憶を探し 空を見あげて‥ため息つく時
そんな時には・空一杯に 母のふるさと‥描いてくれないか
母の悲しさなら 私が背負うつもり 辛さなら それも私にくれ
苦しい事なら慣れている 母の痛みなら すべて私がもらう
そして、今際の時には 神に伝えてくれ‥
母の命なら・それはやれないと 欲しいなら私から奪えと…
母には・誇るものがまだまだあると 私より・生きる価値があると
風よ光よ・そう‥思うだろう?‥

もう少し君らに・言っていいだろうか 私が母を外にいざなう時
その時、君らは・ほんの少しだけ 遠慮してくれ‥母は目が弱い
光よ柔らかに‥そして、そよぐ風よ 君は季節季節の香りを運べ
母の悲しさなら 私が背負うつもり 辛さなら それも私にくれ
苦しい事なら慣れている 母の痛みなら すべて私がもらう
そして、今際の時には 神に伝えてくれ‥
母の命なら・それはやれないと 欲しいなら私から奪えと…
母には・誇るものがまだまだあると 私より・生きる価値があると
風よ光よ・そう‥思うだろう?‥

風よ光よ・今暫くは 母の記憶と遊んで‥やってくれ
時には母には・言葉はいらない 優しい風と光が‥あればいい
風よ光よ・頼まれてくれ
母の命の続く限り
母の命の続く限り

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