Rin'

水泡 – Rin

みんな死ぬんだ
いずれ呼吸が泊まって
明確な死の面影が
すぐそこまで迫っている
言葉にならない感覚を背筋がはっている
残るものは何もなく失うだけの日々を
繰り返している

全ては無駄になっていく
指先が震えるような感動も
手首を濡らす孤独も
時の砂粒に心は消えて
全て忘れ去られていく
思い出が心を蝕んだって
頬にこぼれる愛しさも
全ての思いは世界に回る

昨日失った今日で
傷だらけの体を抱えて
始まったものがいつか終わってその度泣くように声をあげた
その声を描いた
星になった彼らの全てが円満な物語だけじゃなかったように
悲嘆の面持ちはなかったことにされ
それらの恐怖が目を開ける

今呼吸を止めても長い間呼吸を続けても同じ結末を辿る
根幹は無価値のための人生

全ては枯れ果てていくのみ
世界が終わるほどの絶望も
満ち足た胸の温もりも
泣いて生まれた僕は世界に溶ける
泣いて生まれた君は無意味に
泥にまみれた生も
不自由の無い生も
愛したあなたも憎んだ君も
月を見て綺麗だと揺れることも
日差しを鬱陶しく感じること
全て無意味に終わっていく

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