甘い期待は
言葉を濁して
たてがみ分けいる風に
牙を剥く
「あなたはどうして
大人になってゆく?」
静かに幕が降りて
ふらり足取り
月を手繰り寄せて
君は僕のナイフ
怖気ずく僕を
どうか叱って
限られた夜に秒針は進む
金色の霧の中
闇にふたつ浮かぶ月に
尾けられているね
ここでは君の名前で僕を呼んで
そうして僕らは
ひとつになってゆく
全てに騙されても
知りたい
ふらり足取り
月を手繰り寄せて
君は僕のナイフ
正しい理想は声を奪って
限られた夜に歓声が響く
金色の霧の中
そうしてあなたは
闇夜に消えてゆく
儚さの夢の中
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