miolly

残像 – miolly

海辺に咲いた花が笑う
何を残せたか

砕けたガラスの欠片を探すような
進めずにいた
触れるのがきっと恐くて

指の間をすり抜ける砂のような
掴めずにいた
近づくほど遠ざかっていく

止まぬ波と重ねた募る想い

君の足跡は波と消える
忘れじの夢か
引き際に攫う恋は刹那
掬う砂のたび
何を残せたか

ぼうっと燃える花が
影を伸ばす斜日が
触れた指の先が
焦げる 焦げる

揺れる髪も
跳ねる足も
遠く淡く儚く
色褪せていく

もっと伝わるような温度を

君との隙間を何で埋める
どこまで歩けば
去り際に残す影と熱が
覚束なくなる

追いつけなくなる
君がいなくなる
僕は笑えたか

君の足跡は波と消える
忘れじの夢か
引き際に攫う恋は刹那
掬う砂のたび

君との隙間を何で埋める
どこまで歩けば
波際に揺れた花が笑う
何を残せたか
君と笑えたか

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