東京の夜空は雲って星さえ見えない
呼吸を巻き込んだ喧騒が痛くて
「明日のことは忘れて。」
少しだけ濃いめのハイボールが薄くなるまで
夜が枯れてく、微かな朝が揺れる路で
なんだか君は苦しそうに笑うね
「届かないなら最初から望まないほうが良かった」って
綻んだ君の声はいつかの朝に焦がれてた
忘れられないことを描く手だけが残って
痛みを帯びた絵に名前を付けてゆくんだろう
東京の夜の灯りに慣れてしまえるほど
たぶん僕ら、誠実にはなれない
許せないことが増えた?口数は減るなぁ
進む舟に寄り添うならそうさ
どうしようもない
厚い嘘を暴く言葉が見つからない
本当は誰かに気付いて欲しくて
借り物の顔で笑ってるんだよ
そうやって一人で気付かれないように泣いてたこと
そういうことが強さだと思ってた
「離れてくならもういっそ出会わないほうが良かった」って
悴んだ綺麗な手は震えていつももがいてた
届かないのがわかっても望むのをやめられなくて
顔の無い言葉に切りつけられ 救われてきた
忘れられないことを描く手だけが残って
痛みを帯びた絵の向こう側に触れさせて 触れさせてよ
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