荒川ケンタウロス

ティーティーウー – 荒川ケンタウロス

あなたのことなら、みんなよく知っています
この季節にはここを通るでしょ
風が冷たくなって夜も深くなって
僕が見えないかもなぁ
あんまり色もないし小さいものだから
見つけられないことも多いんです
だけど慣れているし、僕はこれまで
ずっと名前だってなかったのです
曖昧な態度とその嘘で
気づかされてしまうなんて
生きている全てが矛盾の中にあって
わからないや
僕がひとりよがりをやめないから
たくさんの輝きを
失くしてしまっていたのでしょうか
ホントの自由はどこまでも 不自由と隣り合わせだ

あなたの話をずっと聞いていたい
大げさでしょうか。でも思うのです
大きな出来事も小さな出来事も
意味を持ってしまったのです

ありあまるほど多くの時間を
無駄に過ごしていて
ちらちら揺れる火に全てを見透かされていて
恥ずかしいや

僕がひとりよがりをやめないから
たくさんの輝きを
失くしてしまっていたのでしょうか
ホントの自由はどこまでも 不自由と隣り合わせ

そして、その寂しさを埋めるために
悲しいくらい
しゃべり続けてしまっていたのでしょう

見渡す限りあるすべても色を失っていた

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