夜ハ短シ

灯台にて – 夜ハ短シ

失くしてしまったようで
探し続けているけど
ずっとここにあったなんて
可笑しいね

憧れはいつでも
そのままで美しいのに
近づくたび悲しくなるなんて
可笑しいね

形はない
理由もない
花は咲いて
ただ揺れている

名前のない風を見つけて
小さく手を振ってみたけど
本当は名前があるものさ
知らぬだけ

何も教えてはくれない
言葉は意味を持たない
そっと寄り添うように
見てるだけ

形はない
理由もない
胸をよぎる
遠い記憶だけ

ただ揺れている

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