強いひざしも強い影も強くふく風も
なんにもなくって雨ばかりだ
雨の音ばかりだ
子供たちはとびはねたレインコート
よけいなものまで
きっときっと しまいこんでるレインコート
いろんな向きで傘をさす人の
いろんなその行き先には
おんなじ雨がふってるよね
坂道の下につらなる屋根のかず
かぞえはじめたらとまらなくて
夢中になってるのがなんだかウレシイのさ
ぼくは雨の中にいるよ
笑いだしたらきっととまらないぞ
泣きだしたらきっととまらないぞ
そういうかんじだぞ
ぼくは雨の中にいるよ
傘をさしてじっとみつめているよ
6月の水たまりの上で
君にあいにいかなくちゃ
君はにてるにおい
ドアの把手も部屋のあかりも毎日とどく新聞も
ぜんぶとてもとてもよく似てるにおい
そこは色のついてない夢
見上げた鉄塔のとがったさきさ
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