XIIX

Light & Shadow – XIIX

優しさに包まれた 街の色は夕暮れ
混ざりきれない青と赤に 飛び交う鳥の群れ
雨の匂いはしないのに 雲だけやたらグレー
暗い道は好きじゃない ほら急いで行け

どうして? 聞かれる度
不意に一人 答えに焦る
「好きだけど辛くなるし、嫌いだけど離れられない」

誰の行先も 愛すべき結末も
誰一人 教えてくれないから

まばたきの後に ふわり舞ったアイボリー
朝が来る前に 気づかずにおやすみ

優しさに包まれた 街の色は夕暮れ
混ざりきれない青と赤に 飛び交う鳥の群れ
月が陰っていくようだ 夜の帳を進め
回り道は好きじゃない 道無き道を行け

遠くで軋む列車の音
不思議なほど耳に残った
「好きだけど辛くなるし、嫌いだけど離れられない」

誰の過ちも 糺すべき真実も
一人きりでは生きられないから

1日の最後に きらり光ったアイロニー
忘れちゃう前に 眠くなっておやすみ

微かな光も 微かな吐息も その裏表に委ね
確かなその目も 確かな記憶も その裏表に委ね
親指で弾かれた物語ならば
高くまで舞い上がるのさ 華麗に

誰の目にも 君の目にも 測れずに 息をしてる
やるせもなく 止めどもなく 人知れず 息をしてる
このまま 宙を泳いで 回り続けるだけでも
それでも一瞬の きらめきになれたら

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