一人だけカギを忘れて 仲間はずれにされた放課後
扉の向こうは明るく 楽しげな話し声がした
諦めたのさサッパリとね 泣きわめくのも馬鹿みたいだし
ほんの少しだけ ほんの少し 胸の奥がザラつくけれど
声がした「おいでよ!」 少し遅いよ 僕はちょうど走り出したところ
気持ちを言葉にできない 目を見て語るのも無理かな
たいした夢すら持たずに 帰ればテレビゲームの音
デジタル画面 ゼロとイチ 間違えればリセットボタン
完璧な世界 思い通り 猫背がまたひどくなるけど
声がした「夕飯だよ!」 タイミング良く 僕はセーブをし終えたところ
傘はささずに雨の中へ あの日に見た映画のように
仰いだ空が目に染み込む 何もかも混ぜ合わせながら
声がした「風邪ひくよ!」 大丈夫だよ ちょっと大人になりたいのさ
まだ今はぎこちない 昨日のワルツ 僕は軽くステップを踏むよ
軽くステップを踏むよ
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