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レイニードライブ – suzumoku

フロントガラスにじむ光 水しぶきを上げるタイヤ
ワイパーの刻むリズム くたびれたエンジン ラジオ

「明日になればまた晴れるでしょう」 天気予報の声が寂しく響く

昨日の成功 今日のミス 明日に持ち越した不安
数えれば切りがない やり直したい毎日
時計の針につっつかれて 何度も転びそうになって
「負けるな頑張れ」って言ってもらいたいのかな
何考えてるんだろう 早く家に帰らなきゃ
クールミントのガムを一枚くわえたら さぁもうひとっ走り

軒先で一人ぽつり 雨宿りをしてる誰か

「あなたは今も幸せですか?」 ポップシンガーの声が虚しく響く

昨日の提案 今日の疑問 明日に延ばした答え
数えれば切りがない 目の前の選択肢
できる奴らに見下されて 何度も崩れそうになって
「そんなこと気にするな」って言ってもらいたいのかな
何呟いてるんだろう 早く家に帰らなきゃ
だらだら続く渋滞を抜け出したら さぁもうひとっ走り

「それでは今夜も安全運転を」 パーソナリティの声が優しく響く

昨日の自分 今日の自分 明日のまだ見ぬ自分
数えれば切りがない 情けなかった自分
現実の風にあおられて 何度も倒れそうになって
「それでもめげるな」って言ってもらいたいのかな
降り続ける雨は街を洗い流しどこへ向かう?
珍しく涙まみれの頬も洗っておくれ
ラリルリララッタルリラ 無理矢理口ずさむのは
「楽しくやっていこう」って君に伝えたいのかな
何歌ってるんだろう 早く家に帰らなきゃ
だけど今日はずいぶん遠回りし過ぎだ さぁもうひとっ走り

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モダンタイムス – suzumoku

テレビは今日も深夜まで馬鹿騒ぎのパレード流行の間抜けなトークで金を稼ぎましょう「政治の話ワカンナ~イ」アイドルがスベっても可愛ければ拍手喝采「それじゃまた来週!

ベランダの煙草 – suzumoku

久しぶりの煙草に頭がくらくら ベランダで一人黄昏時の中電線の隙間に絡み付いた雲が 低気圧の風を待ちくたびれている君の気ままさに微笑んでた日々は 映画のようなセピ

放課後スリーフィンガー – suzumoku

曇り出した空 急ぐ足音 雨粒一つ 溜息一つ間違えた事は誰かのせいにして 心傷付く前にギターを弾く一人の教室 気晴らしに小さく 零したメロディーに絡めた偽り雨降る

甘いアルコール – suzumoku

空になった右手のグラスに 甘いアルコールを注いでくれよいつ誰が見つけたかは分からない とてもとても眠たくなるやつさ疲れ果てて俯いてる君も 甘いアルコールをひとつ

身から出せ錆 – suzumoku

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フォーカス – suzumoku

冷たい秋雨は知らぬ間に上がって カーテンの隙間に宿る日差し退屈なテレビもステレオも止めたら 君とこの部屋から歩き出そう僕らが今まで何度も繰り返し 眺め続けてきた

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如月 – suzumoku

止まぬざわめきに耐え切れず 思わず仰いだ狭い空に君のカタチは現れずに 崩れて流れて消え行く雲様変わりした街に あの日を重ねてみてもわずかにずれる二人の影に 切な

昨日のワルツ – suzumoku

一人だけカギを忘れて 仲間はずれにされた放課後扉の向こうは明るく 楽しげな話し声がした諦めたのさサッパリとね 泣きわめくのも馬鹿みたいだしほんの少しだけ ほんの

西日工場の煙 – suzumoku

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プラグ – suzumoku

散らかすだけ散らかした 住家をじっと眺めて目障りな物だけ選び抜いて 部屋を出るカサ・ハンカチ・ポケットティッシュ・ライトグレーのスニーカー…テーブルの上のパズル

盲者の旅路 – suzumoku

標識もなければ 道なんてたいそうなものもなくたった一つだけの 宝物を握りしめて探していたのは 汚れなき無垢と安住の土地あなたのことなど 誰一人として知ることのな

適当に透明な世界 – suzumoku

昨日コンビ二で買った透明な傘と 残りわずかな小銭と君を連れてゆううつに包まれた普通列車に揺られ 二人とも知らない駅で降りてみたのさ不意に流れた君の透明な涙 それ

セスナの空 – suzumoku

眠い風にくすぐられて軽く咳をしてわだちをたどりただひたすらに 刻む足音を 一つ一つ数える変わりだした季節の色に一度頷いて木陰の先 駅の向こうに立ち並ぶビルを 一

退屈な映画 – suzumoku

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