揺れる水面に溶けた薄月
浅い眠りに差した波の音
途切れたいくつもの声が生まれて
手繰り寄せてはまた消えて
泳いだ手を影が染める
描き出した夜空に咲いた光の雨が
閉じたこの目から溢れ落ちていく
流るるこの涙を何度生まれ変わっても
思い出して
浅い眠りを割いた耳鳴り
酷く頭が痛む夏の夜に
途切れたいくつもの声を辿って
ただ夢中で書き続けた
もう二度と戻れないとしても
空になった心に花火の音が注いだ
閉じたままの目が捉えた気がした
ゆらゆら波を纏う声を繋ぎ合わせて
探していた 微かな記憶
あゝ五月蝿いな 悲鳴にもよく似た
蟲の声が掻き消す波音
思い出も言葉も心も明日もいらない
ただ、もう一度
描き出した夜空を咲いた花が鳴らした
物語が終わりを告げるように
流るるこの涙は何度生まれ変わっても
辿り着けるから
空になった心に君の声を注いで
書き残した 真夏の記録
人気の新着歌詞
恋 – kittone ねえ あなたに出会った夜は鼓動がうるさくて眠れずにそう 忘れかけてた熱をくれたあなたを浮かべてた月が綺麗な夜だもうとっくに手遅れの長すぎる夜に咲いた気持ちは流線
おとぎ話みたいに – kittone 街が眠りにつく午前零時過ぎに二人声を潜め あてもなく歩いてたあの日の事君の手を握ると 指が少し震えた誰も知らないまま 打ち上がって消えた恋の記憶ああ まるで君は
とけない魔法 – kittone そう 始まりは突然に呼吸さえもままならないほどに君で溢れていた焼け付くような日差し気付く事もできなくなるくらい胸を焦がして疑うこと慣れすぎた視線の先に差し込む光
告白前夜 – kittone 止まぬ五月雨 からり秋晴れ爪先を赤く染めた雪次の春には 離れ離れの願いは願いのまま 花が散る夜空を照らす 光の雨や街路樹に灯るスパンコール君と見れたら 側にいれ
終わりのち、晴れ – kittone 目覚めなければ良かったなんて思う何度目を閉じても覆らない昨夜は星一つ見えなかったけどな朝日が遮光カーテンの裾を照らす全部終わったはずなのに世界は目を覚ますから厚
群青と走る – kittone 大きく息を吸って 群青掻きわけて荒れゆく波を蹴って 抗う君を見たゆらゆら迷いを抱いて 涙も流しただろうそれでも前を向いた眼差し 誰よりも綺麗でそんな姿を見てたよ
君を詠む – kittone さよなら、またねって いつか来るんだって目を逸らしては溜め息傾く陽が照らす 影を長く伸ばした君をただ見ている出会いは突然でもちょっとありきたりだから映画や小説に
緋密 – kittone 時計の音が嫌いその笑顔を奪っていく足音帰り支度の背中見送る笑み ドアが閉まる 今日も暖かさ 愛おしさ嘘じゃないのは知ってるけど「私だけ」 「あなただけ」それは違
春ノ嵐 – kittone 通りに咲く薄紅 風揺れる凛とした横顔不朽の名画に惹かれるように視線が他に行き場をなくした吹き抜けて散らした花が一つ淡い香りを残してそっと頬を撫ぜる透明な風に乗っ
名前を呼んで – kittone 一つ声を聞いた、それだけで季節が色づきはじめたような気がしてやがて咲く薄紅より先に私を染めてしまったの気づいていないでしょう私が嵐なら 君はまるで稲妻だ照らして
誰も知らない – kittone 夜の隙間を抜け出した空窓を開ければ流れる浅い夏の匂いがするいつかの夜空を照らす光の雨や頬を染め抜く薄紅 散りゆく花弁拾い集めて一つも残さずに書いている薄い足跡を
いつかの君へ – kittone 窓際に置いた空のままの花瓶が役目を終えたような顔をして外を流れゆく何度目かの季節を見送った何も言わずに手渡した花束も今考えても柄じゃないよな言葉一つに結べるほど
名前を呼んで – kittone 一つ声を聞いた、それだけで季節が色づきはじめたような気がしてやがて咲く薄紅より先に私を染めてしまったの気づいていないでしょう私が嵐なら 君はまるで稲妻だ照らして
長い夢 – kittone 長い夜の隙間を揺れてただ夢を見ていたまるで春を告げる花のようにまたどこかで逢える気がしていた閉じた目を照らす月明かり心を一つ歌って そっと風に乗ってまだ白い空を