知らぬ街 ふらふらと あても無く歩いたところで
僕じゃない 何某の 微笑が載る看板だらけ
知らしめてやるんだと 息巻いて来たこの街で
叶えたいあれこれは夢のまた夢
追いかけていたはずのものに
自ら追い立てられている
今月の分はまだかって
がんがんドアをノックされて
玉砕覚悟で当たる人 一旦逃げて立て直す人
気付けばすぐそこに
敗北者が縋った幻想だとか
大言壮語だと笑わば笑え
ああ、僕らはみんな夢の奴隷だ
振り返らずに 叶えたいものを
死ぬ気で追いかける
成功者 大半が だいたい同様の事を言う
あの頃があったから 心から感謝してると
ゴミのような毎日が いつか光り輝いたとて
僕は言う あの頃が大嫌いだと
報われたという実感は 上位入賞者特典で
貰えず終わった誰かから 一人一人とリタイアして
此の期に及んでまだそんな 希望なんて抱いたまま
それでも往くのだろう
何度躓き 膝をついて這いずったって
立ち上がってしまえば 何も変わらない
ああ、僕等はみんな夢の奴隷だ
涙流して 叶えたいものを
死ぬ気で追いかける
サッカー選手もケーキ屋も
デザイナーも会社員も
教育者も警察官も
パン職人も芸能人も
アナウンサー 編集者
エンジニア 建築家 漫画家も
音楽も小説も
言葉も身体も何だってそう
命を賭けるとそう誓ったのなら
その日から君は夢の殉教者
何を怖がることがある
何を躊躇うことがある
殴り返しにいこうぜ
いけ好かない夢を
何度躓き 膝をついて這いずったって
立ち上がったから ここに居るのだろう
なら僕等はみんな夢の奴隷だ
逆らえないよ あの光だけは
そして 息も絶え絶えになって走って
きっと掴めると そう信じながら
死ぬ気で夢を見る
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