熊谷ひろみ

人生勝負 – 熊谷ひろみ

無駄に見えても 道草は
次の一歩の 足慣らし
遅れようとも 頑張れば
他人(ひと)に追い付く 追い越せる
のるかそるかの 大一番は
引き分けなしの 人生勝負

掛けた情けは また戻る
決してならない 掛け捨てに
持ちつ持たれつ 世の中は
一期一会(いちごいちえ)の 繰り返し
のるかそるかの 大一番は
一人じゃ勝てぬ 人生勝負

今日の苦労は 後で効く
明日に輝く 磨き砂
いまは茨の 細道も
先は日向の 大通り
のるかそるかの 大一番は
最後に決まる 人生勝負

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水 – 熊谷ひろみ

元は小雨の ひとしずく水が集まり 川となるどこか似ている 青春も出逢いふれあい 何度か重ね女は命の 恋をする色を持たない 水だからどんな色にも 染まるもの愛を信

母ひとり – 熊谷ひろみ

母にだかれた ふところはやわらか布団の ゆりかごねどうしていますか お母さん遠い故郷に ひとりきり両手あわせて 両手あわせてごめんとつぶやくの孫の写真を 胸に抱

すみだ川恋歌 – 熊谷ひろみ

心試しは 観音さまか何故にもつれる 恋の糸惚れりゃ焦(じ)れます あなたに逢えば傘を持つ手 つねりたい雨にしっぽり すみだ川羽根に羽子板 二つで一つ離さないよと

花の一生 – 熊谷ひろみ

人を愛する しあわせと一緒に覚える 切なさも吐息で曇る 手鏡を小指で拭いて 口紅(べに)をひく女は恋を 知ったとき初めて女に なると言う他人同士の 所帯なら時に

夢違い – 熊谷ひろみ

口でどんなに 憎んでみても肌がいつしか あなたを許す…苦労の味など 月日が経てば何にもなかった ことになる男と女の 恋違い暮し壊した あなただけれど尽くし足りな

浮草善哉 – 熊谷ひろみ

どんな小さな 夢でもいいのこうして一緒に 見られたら浮草善哉 あなたと二人今日も流れに 漂いながら肩を寄せ合い 生きて行く背負い切れない 苦労の荷物残りは私が 

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