斉藤壮馬

ヒカリ断ツ雨 – 斉藤壮馬

誰のせいでもない事なら
誰が負うべきなのだろう
抗い続ける先には
どれだけの現実があるか?

刻む秒針 追いかけるほどに
置き去りにされてゆく
まだ息の絶えない悲しみさえ
この雨が消してゆく

止められない時間(とき)のように 降り続く雨
視界を遮るから もうなにも見えない
それでも今進むなら 鼓動を止めて
偽善と呼べばいいだろう 雲を断つ光 その意味を知ろう

変わらない日々があるために
どれだけの犠牲が要るだろう

流れたすべて呑み込むように
また雨が降り出した

悔やみ切れない過去のように 乾かない雨
この腕を叩くから なにも握れない
それでもまだ光こそ 正しいと言うなら
目を逸らすことになる 例えば誰かを 傷つけたとて

いつまでも続く長い雨
容赦なく熱を奪う
なすがままのこの心 冷え切ってく

胸の奥で鳴る音が 聴こえるのなら
理由なんてそれ以外 ありえはしないだろう

止められない時間(とき)のように 降り続く雨
視界を遮るから もうなにも見えない
それでもなお進むしか ないというなら
答えは必要ない 終わったその時 残ったなにかが
真実でいい

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