斉藤壮馬

  • (Fake)Flowers – 斉藤壮馬

    感染経路は未だわからない正体不明の妄想に囚われまがいもんのこんなやつでもなんかいちゃうね、ああ だいたいわかっている、なんてあやふや前後不覚のぬかるみ、沈んでいるなあなあですまし、顔で訊いちゃう存在価値はある? 花々が舞い踊る紡ぐ調べはほらシュプレヒコール憧れは捨て去って揺れる陽だまりは蜃気楼で 散々だったな 振り返れば残念ばっかの外れくじ専門だが今日から全部変わるぜ存外価値はある わがままな足取…

  • 雨の庭 – 斉藤壮馬

    雨の庭記憶は綻んで腐っていく沈丁花出口のない迷路 わずかばかりでいいこの指に触れていて盲いた今なおあなたを探してる 雨がやんだらあなたはもう別のどこかへといってしまうだから今はあと少しだけはまなざしをとめないで ゆらゆらめぐる螺旋のような絡まりあう幾重もの縁は離れたとてもまた撚りあわさる泡沫の逢瀬を あなたといたあの時間はたとえ刹那でもかなしかった交わされないさよならはいらない泣かないで、ね? 雨…

  • Puppet Mood – 斉藤壮馬

    がらん わからん 退廃の味からっぽの注射器はおいしいのみんな笑ってる知ってるよ 頭に花が咲くんだろきっと美しい空五倍子色だろうねみんななにしてんの 路地裏 ダダのにおい腐ったまま? 蟻の群れを惑わせる右の石を投げつける苦い飴を噛み砕く最高の快感になりそうじゃん サヴァン たまらん 曖昧いとをかし駄々っ子のシンセミア もういいよみんなわかってる電脳の街 あながち 間違いがちねいっそこのままなめずりあ…

  • ベントラー – 斉藤壮馬

    誰もが単に、歳を重ねていくとしてもこんなふうに、いやらしい大人になるとはね 名前や論理をどれだけ覚えたとこで模範回答だけじゃ届かない大事にしていたあの宝箱はとっくにゴミの山になっている いつか信じたあの呪文も来るはずだった終末も気づけば通りすぎていった笑い話で石ころを蹴って歩いた祈りを込め空を見上げたあの気持ちはなんだったっけ あるいは単に、誰もが気づいてはいたけど優しいあまり、見てみぬふりをして…

  • ヒラエス – 斉藤壮馬

    たとえば、誰かとすれ違い なぜだか処理落ち 世界の時が止まったりどこかでなにかを忘れてきたような予感がふと訪れたら あるいは、木の葉が舞い散る季節や風の音 ふとした戯言なんかにどうしようもなくね デジャヴがよぎる毒が混ざる 美しい記憶だわなんて身勝手なぬるま湯に溺れて痛いなダーザイン ゆらいで空を切るQはA答えを求めているよ 掌からこぼれた幾億の祈りの残滓 二度とは開けない 土の深い底タイムカプセ…

  • ノクチルカ – 斉藤壮馬

    いつのまにかさすらいよるべのない日々さ流れに身を任せてふらふらり たゆたって 泥に抱かれどろり 眠るだけ ここじゃなくてもいい、と誰かに呟いた終の棲家などない根なし草 それでいいよ どこへ逃げて飾り立てても誤魔化せないのそんな資格ないから 剥がれ落ちて暴かれていく厳然たる事実だけが影それでもまだひとひらだけ奪われたくはないから浅瀬を泳いでいる醜い魚のようだ揺籃を這い出て流れゆくどこまでも 罪も罰も…

  • ハンマーガール – 斉藤壮馬

    たとえばページをめくったその先には続きがあるみたいな予定調和 そんな日々だわ わたしだけのものにはならないこのほしならくだいてしまうだけよ 遊星の上 ハンマー持って大胆不敵に笑うきみはこんな世界を壊しに来たのかい? 安寧脳じゃ物足んないや堂々巡りの因果を断てすべてを敵に回したとしても どこかで誰かないている宇宙の片隅からの波動どこかで誰かないている子供の呼び声のようなハロー わたしだけのものにはな…

  • Sway – 斉藤壮馬

    ある満月の夜きみはほら自転車に乗って街を出ていくまだ火照った肌は冷やさせない どうしようもないことばかりさどうしようもないペダルを漕ぐだけさ sway…風になっていく飛び乗っていく 夜空の下に見たきみの知らない最果ての地焦らないで さあ息を吸って先は長い 止まらない逸る鼓動のぼるのさ月への階段を sway…風になっていく飛び乗っていく風になっていく飛び込んでいく 光速も置き去りできみは駆けていく眼…

  • エニグマ・ゲーム – 斉藤壮馬

    この檸檬が爆弾だったとしたらどう?きっときみはとんだ冗談だって笑うでしょ 繰り返される堂々巡りの果てに掴まえてもするり 霧のように離れていく 謎がまた謎を呼び深層は はぐらかされている嘘つきの天使がほら舌を出す めくるめく逃避行どんなパズルも解き明かせるはず迷宮の奥底へと誘われているエニグマ・ゲーム ドアが開くきみの左の胸のあたりそっから今ひそり 霧が囁いている 隠された因果律透過する 砂糖をひと…

  • SPACE TRIP – 斉藤壮馬

    宇宙船になって旅に出るとびきり遠いとこへ銀河の涯てとかね世界の終わりとかね どんな幽霊が待ってるかなただよって トリップしていく まるで水のように透明なかたち さわっていかれた妄想も月を穿つように楽しまなきゃつまらないだろ? 聖邪を丸めて飲むごくりごくりもうひとつの眼でハイドアンドシーク さあ どっちの次元も ずらしてみて誰だって トリップしている ユーモアの翼でデブリも掻きわけ 泳ぐかそけきほむ…

Back to top button