徳山璉
悲しきジンタ – 徳山璉
かけたテントも 色あせて
俺がたよりの 喇叭もさびた
破れ太鼓も 旅すりゃ可愛い
泣くながんばれ 五人のジンタ
街にゃちらちら 灯がついた
思い出させる あの娘のことを
どうせ俺らは うらぶれ者よ
旅の鳥と うらまずおくれ
苦労忘れて 吹き鳴らせ
街の酒場にゃ 女が笑う
今日はこの町 あしたは明日
男五人の 悲しいジンタ
かけたテントも 色あせて
俺がたよりの 喇叭もさびた
破れ太鼓も 旅すりゃ可愛い
泣くながんばれ 五人のジンタ
街にゃちらちら 灯がついた
思い出させる あの娘のことを
どうせ俺らは うらぶれ者よ
旅の鳥と うらまずおくれ
苦労忘れて 吹き鳴らせ
街の酒場にゃ 女が笑う
今日はこの町 あしたは明日
男五人の 悲しいジンタ
人を斬るのが 侍ならば恋の未練が なぜ斬れぬのびた月代 寂しく撫でて新納鶴千代 にが笑い昨日勤王 明日は佐幕その日その日の 出来ごころどうせおいらは 裏切者よ野
とんとんとんからりと 隣組格子を開ければ 顔なじみ廻して頂戴 回覧板知らせられたり 知らせたりとんとんとんからりと 隣組格子を開ければ 顔なじみ廻して頂戴 回覧
世界五大洲 果(は)てから果てへ船は浮気な 吹く風次第帰る塒(ねぐら)の この浮寝鳥港みなとの 潮垢(あか)おとすカンカン虫は 可愛いゝね煤(すす)で黒うてもよ