今朝、新聞を読んだ
あの本屋がなくなるらしい
触れて欲しかったんです
ほんとうは
何も考えなくてよかったのに
ページをめくる音が、ひしめき合っている
中でさまよう一冊、手に取った重さは
ほんの少しだけ大人になった気がした
誰よりも早く夜に追いついて
そのまま抜かせればよかったな
うまく届かなかった 清らかな気持ち
逃しちゃいけない
ページを開くと、暖かくて柔らかい空気がいつも流れてた
のは、ほんものだったのだろうか
疑いと想像が邪魔をする
誰よりも早く夜を追いかけても
欲しかったものは 手に入らない
誰よりも早く信じられてれば
失うものなどなかったもしれない
忘れてしまっていた とうめいな気持ち
誰よりも早く夜を追い越して
しまうくらいの速さで走れたら
夜を見渡せるあの場所に
今すぐに行くから
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