イダセイコ

想い出の海 – イダセイコ

木々を撫でる そよ風が 白い雲に手を伸ばす
さんざめく 街角に 遠い空が香る

貝殻を耳にあてたりした まぶしいあの夏が よみがえる

想い出のあの海は
今もただ寄せては返す
流れ流されて辿り着くの
無垢な足跡も 夢のあとさき
愛すべき ふるさと

都会の天井をくり抜いた 小さな窓 はみ出る月
喧騒をくぐりぬけ 潮騒がこぼれる

なじむ黄昏 とかした空を 夕焼け ラジオから 誘えば

想い出のあの海は
今もただ寄せては返す
闇を切り裂いた 流れ星に
まばたきも忘れ 星に願いを
明日を待つ 水平線

近く 遠く 呼んでいる
風も 月も 砂浜も 呼んでいる

想い出のあの海は
今もただ寄せては返す
流れ流されても 変わらないもの
轟く波音 鳴り止まぬ風
愛すべき ふるさと

愛すべき ふるさと

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