大川信之
白い小みち – 大川信之
日暮れひととき旅人の
雪がとんでる街の角
ほのぼのいとし窓明かり
白い小みちにしみている
小雪ちらちら愛の窓
揺籠ゆれてる笑っている
せめて幼い想い出を
白い小みちにかいてゆく
心とぼとぼ吹雪く丘
そっと見かえる街の灯を
みんな見えない白いみち
風もよんでるエトランゼ
日暮れひととき旅人の
雪がとんでる街の角
ほのぼのいとし窓明かり
白い小みちにしみている
小雪ちらちら愛の窓
揺籠ゆれてる笑っている
せめて幼い想い出を
白い小みちにかいてゆく
心とぼとぼ吹雪く丘
そっと見かえる街の灯を
みんな見えない白いみち
風もよんでるエトランゼ
やくざ渡世は男の中の強い男と結んだわらじ何故に今宵は流れる月の真菰がくれに泣いてやらたった一夜のおしどり旅の捨てた恋ゆえ口には言えずびんのほつれもせつなくかんだ
春の息吹のひたひたと海面によするささやきをほのかに知りておどる胸聞け青春の希望の歌を劇団我等の海燕狂う怒涛のその中を敢然こえてこの日までよくこそ耐えし若人よいま
今日も暮れるか国境霧が流れるクラスキーあたりぬれてわびしいかり寝の窓で遥か祖国を呼ぶは誰港ポセットうすあかり雲にかくれて泣いてる月が行くよ招くよあの古里に風も淋
矢彈(やだま)雨降る戦線も何時かひっそり日暮時ふと見た銃の傍に咲いてる赤い名無草何日(いつ)見たきりか愛らしい花の姿にうっとりとみつめりゃ戦友(とも)も手を横に
窓に凭れて若き日の寂しくぬれて今日もゆく乙女の夢のはかなさに涙の花が散りました窓にもたれて遠い日のぬれてきえゆく日暮時胸の小鳩がほろほろと泣けばともるよ紅い灯が
青葉若葉は振袖模様咲いたつつじは紅の帯もゆる色香をそのままにあゝ山はなつかし何時も 乙女のはれ姿山で暮らせば唄どり小どり朝は早起ほろほろと嬉し口笛朗らかにあゝ今
今日も越え行く山亦山を黒馬(あお)よ辛かろ切なかろがまんだ待ってろあの嶺越えりゃ甘い清水を汲んでやる今日もわけゆく道なき道を憎くや異国の名無草歩みや今度も又足と