笹木勇一郎

レモンソーダの雨 – 笹木勇一郎

はじめての ふたりで原宿
パンケーキ屋の行列はもう長くて
君の眼差し 眩しすぎるし
似合わないグラサン買おうかな

路地裏の自販機
君が押し間違えたジュースも
僕にとっちゃプレジャー
隠れて振っておいたから

レモンソーダの雨
いたずらな泡の粒が
あふれ出す気持ちを急かすよ
走り出した夏が
終わらない その隙に
君の手 掴んでしまいたい

びしょ濡れで はにかむ君の
白いシャツから肌が少し透けて
「暑すぎるからちょうどいいんじゃない?」
ごめんね ホントは怒ってる?

ギラつく アスファルト
君のサンダルを伝わる熱
熱い この想いは
届かないから嫉妬する

レモンソーダの雨
はじけ飛ぶ 泡の粒が
君との距離を近づけるよ
眩しい日差しを
乱反射した虹が
心と心に架かるよ

レモンソーダの雨
カラフルな泡の粒が
あふれ出す気持ちを急かすよ
走り出した夏が
終わらない その隙に
時間を止めてしまいたい
掴んだ手は離さないまま

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