誰もいない砂浜 あなたの面影と戯れ
淋しい気持ちになる
なぜか懐かしい思い
確か7月7日 七夕の夜だったと思う
二人で火をつけ合う
一本ずつの花火
“綺麗だね”と微笑む
あなたの顔が優しすぎて
このまま幸せになれると 信じていたのに
花火 ふたつの花火
燃える 花火だった
花火 ふたつの花火
あの夏へ もう一度 戻りたい
潮風のささやきが
聞こえるようなアパートには
何もなかったけれど
そばにあなたがいた…
二度目の夏の終り
“親に会って欲しい”だなんて
初めて聞くそんな言葉も
愛も嬉しかった
花火 ふたつの花火
まるで 花火だった
花火 ふたつの花火
あなたから火をつけてくれた花火
波にさらわれながら
消える貝殻のように
雨の高速道路
私からあなた奪った
花火 私の花火
あなた 花火だった
花火 私も花火
あなたひとりの花火だった
花火 私は花火
燃え尽たふたりの夏の花火
最後のあなたの声
“これから急いで帰るね”と
今でも留守電に残して
何度も聞いている
誰もいない砂浜…
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