直田姫奈

  • たどり着いた場所であたしお熱が出ている – 直田姫奈

    葉桜の隙間から陽射しが零れるように僕たちの計画は完璧なはずだった 瞬きもしないで友だちを信じるように夏の訪れ 追い越して走った 稲妻に撃たれた夜 心は叫び出すよひとまずはこれが雲散霧消ってやつか 次の朝目覚めて 何一つ世界は変わらず今日も15秒ごとに刹那を切り取る 僕はまた電気ギター かき鳴らす心の中で静けさに包まれ ただ君を思う 露を弾くような笑顔 まるで赤ちゃんみたいだ上気した僕はきっと湯上が…

  • Monday Night – 直田姫奈

    「サヨナラ」と言って指切り解いた感じる前に痛くなる前に「ゴメンネ」と言ってさ君が笑うから全然って言ってなんでか笑った 緩んだ靴紐見て見ないフリ 歩き出す自問自答沈む夕日にボリューム上げて雑音(ノイズ)に栓をした しわくちゃになった心 散らかりだしたこの部屋で在りもしない言い訳探しながらどうでもいい事ばかり気になって今日もまたただ逃げ場もなく更かしてくマンデーナイト 分かるよって言って解ってなかった…

  • レスピラールの花束 – 直田姫奈

    もう要らないシールを貼って埋めてったページをカフェインで今、醒ますの泣きたくないの 衝動がいつのまにか怠(だる)そうなビートのなか夢見させて風街の空を思い出す 心は忙しなく少し乾くでしょう今にも何もかも時代が廻りそう 眠れないフリでスロウに堕落(おち)てゆく真夜中の徒然を蹴ってこの部屋を妄想で飾って幼(いた)気(いけ)な感情論にデタラメな花束をそしてハートを知る かりそめハリボテみたいな誰かになり…

  • 好きだった – 直田姫奈

    夕暮れ時の少しの風が 樹々の匂いを運んでく時が流れてゆく 僕は心せつなく ありふれた日々の一人の時間 君を思い出しているよ二人で行った場所に 心はいつも飛んで行ける いつだって僕ら 一緒に過ごしたね二人はもう戻れない あの時のあの場所には 誰よりも 誰よりも 好きだった (君の全てが)目蓋を閉じれば 溢れる想いが こみあげてくるよ誰よりも 誰よりも 好きだった (今も全てが)僕の眼差しに映る 青い…

  • ASTRO ESCAPE – 直田姫奈

    シンパシーが閃いた 実は運命の仕業?なんてね今は星の引力を纏ってさぁ旅へ出かけよう 何光年先で迷わないように今の私 ちゃんと光らせるの おやすみ日常 はじめまして無重力それじゃ踊りましょ Do it! 月の光 眩しくて大気圏越えるくらい 太陽より高く飛べるからそう 君を連れてゆこうまだ知らないことばかり 手探りのアウトラインアストロノーツ 愛の放物線Ah 描きながら落ちてゆく 銀河系離れていく加速…

  • エヌ・オー – 直田姫奈

    思い出 太字で頭の中にメモしてあのまま真夜中 長い一日さよならまだだよ まただよ 慌てるから繰り返す私の内側 詩集はこれだけじゃない 言葉の裏側 理由はそれだけじゃないあなたの横顔 理屈の外側へと あのさぁ ほら 全部に名前がついてない No! だってとにかく無理No! すぐに返事は無理No! 結局いっつもおんなじNo! 好きか嫌い そうじゃない だけど揺れてしまうのは太字のメモのせいねどうせ変わ…

  • DAYDREAM BEAT – 直田姫奈

    太鼓のフィルが鳴った なんですかそれ、だった運命の音がキュートなチャイムじゃなくて笑う 太古のハートもみんな なんだろうこれは、ってスコールにうたれ 罠とか沼に落ちたんだろう 守りたいと言ってくれたので 今度だけは乗ってみる 小さいことは一切合切 気にしなくていいよなんて 突然の大らかさに喝采無理なんだい、の全体 解決すればいいいいね デイドリーム デイドリーム背中を押してるビート 残像だらけ 情…

  • ばっかだな – 直田姫奈

    免許の写真を見せ合っては笑った頃から 色も変わった くすぶった香りはもう褪せて今はオレンジが気に入ってる 好きだから好きだと言った たったそれだけだった簡単で単純な淡い恋でした好きになってもらうために好きになったわけじゃないあの頃の思い出は 君のばっかだな 最後の記憶は春の終わりあの子と並んだ後ろ姿 似ていない人を好きになってなのに面影をちょっと見つける 時が経ってやっと気付く 結局私たちは簡単で…

  • My Truth – 直田姫奈

    光は仮で 気がかりばかりでも隣にいると 見えなくなるの二人の証 手がかりばかりきっと傷かれないと 思ってるでしょう 枝分かれした感情線とどこにも着けない環状線初挑戦の淡いアイシャドウ割れないように仕舞った 得た確信をミュートして 君の声だけ重ねるまた核心を見落として 解いた糸を絡める信じさせてよ まだ My Truth 過程の仮定 心理の真理私だけに言ったんじゃなかったんだね 断れない理、なんて理…

  • ラベンダー・ブルー – 直田姫奈

    境界線からはみ出した不完全から踏み込んだそれで ふたり おわりよくある結末 ちょっとずつズレた世界がいつか正解になってく誰そ彼時 ひとり 思いっきり転んだかけっこなぜか覚えてるみたいにひどいサヨナラするほど忘れられないんだよ ずっと寂しくて足りなくて半透明だ簡単で単純な恋ならよかった夏の匂いの長い夜を抜け出せない 落っこった瞬間にバラバラだった割っちゃったアイシャドウ パラパラ捨てた涙の代わり君と…

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