猫
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地下鉄にのって – 猫
ねえ君何話してるのだからさ聞きとれないよ もっと大きな声でもっと大きな声ででなけりゃ次の駅にとまったら走り出すまでのあのわずかな静けさに話そうか今赤坂見附をすぎたばかり新宿まではまだまだね そう君とってもよかったの今日の映画はとてももっとそばにおいでもっとそばにおいで車輪の悲鳴が何もかもこなごなに立ち切ってしまうもうおだやかな静けさにもどれない今四谷を通りすぎたばかりもううんざりするほどいやだよ …
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各駅停車 – 猫
あの女ともう二度と 旅をすることもない窓に頬あてて さよならを言った 各駅停車の汽車は今 想い出の街を出る僕の微笑が 歪んでいるのは降り出した 雨のせいじゃない 鉄橋が見えてくる あの街が消えていくあの女の住む街が たそがれに滲む 各駅停車の汽車だけが 振り返ることもない僕の微笑が 震えているのは消えそうな 思い出のせいじゃない この駅は淋しくて 訪れる人もないなのにただ一人 悲しみのさなか 各駅…
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雪 – 猫
雪でした あなたのあとをなんとなく ついて行きたかった ふりむいた あなたの瞳ははやくおかえり ぼうやっていってた ああ あの人はみしらぬ街の みしらぬ人 雪国の 小さな街にそんなわたしの 思い出がある 夢でしょうか あの日のことは雪をみるたびに 思い出す 雪国を たずねてみたいそこは わたしの 小さな あこがれ ああ 今日もまた窓にもたれ 想う 冬の旅を 雪でした あなたのあとをなんとなく つい…