比屋定篤子

薄桃 – 比屋定篤子

薄桃に色づいた やわらかなその頬
触れたなら 暖かな気持ちに 満ちるよ

ほほえみを にじませた 小さな 口びる
いつの日も おだやかな 唄を きかせてよ

変わりゆく景色の中で 受け継がれる 子守り唄

この胸にもたれてさ
この腕に抱かれてさ

移りゆく時間の中で 手渡されていく いのち

この胸にもたれてさ
この腕に抱かれてさ

薄桃に色づいた やわらかな その頬
触れたなら 暖かな気持ちに 満ちるよ

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まわれ まわれ – 比屋定篤子

あなたねその声はやさしくかすれてる乾いた憂鬱に染みていく確かなことなんてひとつもないけれど同じ色の夢見た朝のやすらぎに守られてまわれ まわれ 時間をまきこむ台風

青い自転車 – 比屋定篤子

ヒュッと ヒュッと風きって走る青い自転車あなたのいる場所へちょっと ちょっと気持ちが良くて光あふれて気ままなハンドル遠まわりして急な坂道くだりいつつめにあるまが

オレンジ色の午後に – 比屋定篤子

波はやがて空を すいこんで消える遠くかすむ島は 真っ白な時間の泡に漂ういつかは 気付いてと願った あの日のように 甘くためらう痛み静かに 記された オレンジ色の

永久性にそそぐ特効薬 – 比屋定篤子

あわないピントのようにしずかに偲ぶアルバムゆれるクローバーそそがれまいおりる不安が足もとを照らす第六感さそわれるフレーズが‥のびすぎた 指のようにとどいてほしい

夏の日 – 比屋定篤子

ふと空に浮かぶ面影ゆるやかに時は流れる遥かにうつる陽光(ひかり)その色に想い重ね口びるをすべり落ちゆく微笑みに霞む名を呼ぶ優しく白きその手に抱かれし夢を追うそう

眠り – 比屋定篤子

冷めた雲が降り注ぐ切りさかれた遠い空あなたは今どうしている見えない明日に怯えてるの音もたてずしのび寄る彩られた甘いワナあなたは言う風の中で私の声など届かないとや

さらさら – 比屋定篤子

さらさら風に躍る緑こぼれ落ちる陽気なメロディ浮かれた波のしずくふりそそぐ太陽の下で青く弾けるきれいな花を耳にさした女たちが紅茶を注ぐささやく君の声はふりかえる砂

雲がふたをしてしまう前に – 比屋定篤子

変わる空気の匂いに胸を突かれて目の前とつぜんにじんだあの日二人で聴いてた唄がおもむろに流れる昼下がりのラジオ早く行こうゆくてふさがれてしまう前にいつもよりもかな

私 – 比屋定篤子

今、っていったい何だろうあの日の私もこの私身体を半分お湯に沈めて詩集をよんでる私も私目をつむれば浮かんでくるよあの日君がついた小さなため息今、っていったい何でし

今宵このまま (あるばむミックス) – 比屋定篤子

眠らぬ夏の風波間に揺れる月酔いしれるリズムに腰かけて 瞳閉じる小さく笑う星まばらに光る花うるおえる香りに包まれて夜に溶けるこのまま宙に舞ってゆく吐息時 止まった

君を照らすよ – 比屋定篤子

おだやかな波のむこうから偶然をこえて会いに来てたいくつな 空をつきぬけて目の前で 笑顔を見せてとめどなく あふれる息吹にあたたかい涙を そそごう何気なく すぎて

光のダンス – 比屋定篤子

凪そよぐブルーにしっとりうるんだ潮風が頬なでるころあなたは目の前にひょっこり現われ見過ごした時間を呼びよせる魔法をかけるLu・a・lu・a・u・i・lu・aさぁ

うつらつら – 比屋定篤子

風に吹かれてまどろむ海辺通りすぎるささやき 辺り一面の太陽夢もうつつも波にひたされ海の果てで溶け合う 素敵な時間の始まりねぇ もう少し 大きな声で呼んでみてねぇ

三月の丘の上で – 比屋定篤子

街に背を向けてたたずむ白い教会の鐘の音がほら不思議なくらいに胸に響くよあの丘の上遠くまでつづく茶色の屋根はまるで昔むかしに読んだおとぎ話の世界に溶けてく空をたど

月の宝石 – 比屋定篤子

月の光は揺れる水面にまるで まばゆい無数の宝石今 どうしてるあなたを想うよ家へおいでよ これから夜露にぬれた緑の先にそっとふくらむ虹色水晶今 どうしてる顔が見た

祈り – 比屋定篤子

重さのない あてのないわたしたちは 夜を抱く爪を立てて 傷を残すこの闇のゆくえを確かめるためにVoce e eu 求めるほどあいまみえる 闇の深さよそれでも 求

128ポンドのオルガン – 比屋定篤子

ねぇオルガンひいて焦らずひいて袖先の指さきフワリと横にダラリと対に引き寄せられあなたの腕のなかでごめんねかたりかける甘いなげきさすらう不安艶やかになぞる街並みを

ウクレレ ラブ – 比屋定篤子

追いかけるほど遠ざかる雲にかなしくなる頃はもう すぎて目を とじて君を おもいだすよたった一度触れた人よ今頃はどこかの街で幸せに なってるだろうか目を とじて君

ささやかれた夢の話 – 比屋定篤子

はらはらと頬にふれるとりとめのない感触みつかると哀しいからその前に 東に行くまだ見えぬ手を探して神々の住む遠い空見上げている待ちくたびれたふりをして気をひいても

ロンド – 比屋定篤子

ふくらんだ真夏の空に浮かんだ雲のマーメイドうらやましそうにこっちを見てる一緒におどろう冷たくひやしてのみほす太陽の汗セルヴェイジャふりそそぐ光のスコールあびて皆

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