城南海

柔らかな檻 – 城南海

私の中で泣いている
ちいさなちいさな女の子

この子が泣き止まないから
私はずっと笑ってる

いい子でいなきゃいけなくて
どうしてもどうしてもいけなくて
あの日この手で閉じ込めた

柔らかな檻の中
私の胸の奥にいる
ちいさな手 ちいさな瞳
私を呼ばないで

柔らかな微笑みで
心は握り潰された
抱きしめて欲しかっただけ
それだけだった
なのにね

私の中で泣いている
ちいさなちいさな女の子

この子が笑ってくれた時
私は初めて泣くでしょう

自分はいつも後回し
我慢が我慢じゃなくなって
笑う私の出来上がり

柔らかな檻の中
どしたら出してあげられる
泣かないで もう泣かないで
うるさいな 黙ってて

柔らかな哀しみが
喉に詰まって苦しいの
行かないで欲しかっただけ
それだけだった
なのにね

いいこ いいこだね
いいこ もういいよ

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