雨降りだらけの映画のように
すべてがぼやけて行くのです
窓の右手に日本海 海は灰色 雨まじり
あなたとくらした青山裏の
部屋に小鳥をおいてます
窓の右手に日本海 荒れた舟小屋 岩のかげ
すべてが子供の遊びと知って
心がつめたくなるのです
窓の右手に日本海
岬はずれの浮灯台(うきとうだい)
煙草をはさんだマニキュアの指
他人のものかと思えます
窓の右手に日本海
浜で凪待つ舟二つ
出雲の神さま
呼んでるような
ポスター見つめて泣いてます
窓の右手に日本海 松がやせてる岩の上
温泉あたりで
のんびりしたら
手紙を書く気も起こります
窓の右手に日本海
屋根のかわらが変ります
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噂の好きな 人目をさけて街を離れる この身のつらさ何処に行こうか 行けばいいのか過去を引きずる この足で声を殺して 男泣き歯の浮く様な なぐさめよりもわずかひと
夜の中洲は 思い出ばかり恋もしました 泣きました花を散らした この街で別れた人の いとしさが心濡らして つのります夜の新地は 情の花が雨に打たれて 散ってゆく酔
ここに生まれ 時をかさねてめぐり逢って 別れがあった古い歌を 薄く流して想い出ひとつ 手のひらで転がした好きで好きで 抱きしめるほどつらそうな目で私を見てた奪う
マリコの部屋へ 電話をかけて男と遊んでる芝居 続けてきたけれどあの娘もわりと 忙しいようでそうそうつきあわせてもいられない土曜でなけりゃ 映画も早いホテルのロビ
ごめん…なんて云われたらもう終わりです今度たけは言い訳も 何もなくていきなり両手をついて 謝られても泣いてすがる 年でもないし…七年も一緒に 過ごした仲だからあ
女の夢は 捨てたけどこの恋だけは 離せない涙 ぼろぼろ 夜の街あなたに逢えぬ 苦しさに心は乱れて 酔いしれるやっと二人が 逢えたのに今日も人の眼 避けながら涙
とおりゃんせ とおりゃんせ此処はどんな おんな道右を歩けば 情道左を歩けば 棘道ゆらり ゆら ゆらり女の心は 七変化(ななへんげ)ゆらり ゆら ゆらり渡る世間は
鉢植えの水仙を 買ったのはお風呂がえりの ゆうぐれ時ですこのゆかしさが おまえに似てるとあなたに言われて 嬉しかった新妻みたいに エプロンかけてあなたを世話した
流されて 流されてひとり傷ついて浮きぐさのようにいつか馴染んだ 夜の川帰りたいけど 帰れないうぶなむかしは 遠すぎるああ故郷(ふるさと)へ今日も 汽車が出てゆく
捨てちゃいやだと 私が泣いた離すもんかと あなたも泣いた踏みにじられても 悔いはない恋のおんなの 盛り場に今日も雨降る 涙降る酔ってみたいと ふたりで飲んだ酔え
青い炎に 燃えつきながらあなた好みに つくられたこれも哀しい おんなの性(さが)よ逢えばしくしく 泣く私他人(ひと)は気まぐれ ふたりの仲をすぐに別れる 仲と言
泣かずに待てと 肩を抱き始発の汽車に 乗った人一ヶ月二ヶ月(ひとつきふたつき) 待たされ二年…あんたを怨んで しまいそう夢で抱かれりゃ なおさらつらいあんた今す
デスティニーラブデスティニーラブいまこの瞬間(とき)に めぐり逢う運命の人よこんな奇跡(いたずら) 神様かしら思いがけない 胸のざわめき花開く予感恋なら何度もし
電車に乗るといろんな人に逢うのです目の前に恐い顔したおじいさん隣に座った赤ちゃんをちらちら見ながらやさしい目面白い顔であやしたら赤ちゃん声だし笑ってる人って見か
風に吹かれる浮草よりもいつもほほえむふるさとの父の温もり母の唄身振り手振りのひえつき節を身振り手振りのひえつき節を庭の山椒の木鳴る鈴かけておじゃれよ西のかなたに
古い酒場に来てみたらタバコで汚れたルノアール一輪挿しには作り花古いレコードシャリシャリとけだるく聴こえるパティペイジのあのテネシーワルツいい時代のいい青春だった
セピア色した ハネムーン写真笑顔で寄り添う あなたと私あれから何年 たったでしょうかときめく心も 失くなって…ねぇ あなた あの頃に戻って二人でデート しません
馴染みの お店で 並んで飲めば香るとない そのトワレも 懐かしい…女房の 昔に 帰ったように気配りする 私を 不思議そうに見ないで…何が ふたり あの頃追いつめ
煙草持つ手が 似てたから思わず隣りの 客を見るひとり 駅裏 居酒屋で想い出数えて 飲むお酒何処にいるのよ ねぇ あんた夢の約束 したじゃない何処にいるのよ ねぇ
手にはあなたのぬくもりが胸には恋の残り火が残っています 燃えてます一度は別れたはずでした死ぬほど泣いてたはずでした焼けぼっくいに 焼けぼっくいに火がつきそうで