シド

  • 面影 – シド

    夜の底から そっと抜け出し 重ねた 淡い恋肩に滑らせた 長い髪 揺れた 星空 面影 残る 横顔今夜も 焦がれて 墜ちる 遠く遠く 離れてても あなたと巡り合えたからその手の中 掴む 運命は距離を超えただけ きつく結ぶから 闇を照らして 羽ばたく蝶は 銀の雨を降らし乾いた心を 潤して 静かに包む 面影 なぞる 微笑み永遠 交わして 眠る 長く長く 離れてても 気持ちは剥がれないように強く抱いて もっ…

  • 贖罪 – シド

    零れ落ちる 結末に 立ち尽くしてる罪のあとに残るのは 色のない 冷笑的な素顔 霧がかかる 真実の森を 彷徨い続け疲れ果てた その向こう側に 見つけた 綺麗な伏線 暴かれた夜空に 散る 二日月儚くも美しい 敗北の詩あの頃に描いた 世界の果てが目の前に広がる 何もかもが もう終わる 最後の夜から数え 遡る 積み重ねた 誤差戻れないけど 悔やんでも遅いけど 記憶の方へ抜け出せない 迷路のパズルを 目を瞑…

  • 微風 – シド

    夢だけ詰め込んだら 何も乗らないような ハイエースそこから始まった それぞれの 終わらない 長い夢 怖くなくて 守るものなんかなくて思うままに ただ歌った頃 あの頃の僕らが 遠くから 今日を見てる色褪せた数だけ 思い出も 微笑んでる優しい 微風に 吹かれて 立ち止まることさえもできない 追い込まれた ステージ悩んで疲れてを 繰り返し すがるように歌ってた 怖くなって 守るものが多くて溢れ出した 痛…

  • 街路樹 – シド

    人恋しさ纏った 夏の終わりの風半袖もまばらになる頃誰でもよかったの 埋めてくれるのなら投げやりも込みで 包んで あなたからくれた 今度の誘いになんとなく期待してるけど 悩んだりもしたくて 次の恋 始めるには まだ早い気がするのこの街には思い出が多すぎて 苦いのもう少しだけでいいから このままで不安定な二人を続けさせてよ ついさっき届いた 秋の終わりの匂い柔らかくて 優しく 誘う いつから あなたを…

  • 軽蔑 – シド

    微睡の中へ 溶けていくそれによく似た形の 多幸感の群れは肌という肌を 包み込んだあと決まって 長くて 嫌な夜 「もうこれ以上」 繰り返し辿り着いたの 軽蔑 ねえ その綺麗な唇から伝わる 嘘ねえ 何故? 上手に続けてくれなかったの? 温かな腕に そっと耳当てて近くの鼓動を 遠くの誰かを汗ばんで消えた 夜の静寂にかぶりを振っては 飲み込む 最後の鍵を 回したら叩きつけるの 軽蔑 ねえ この痛みは 二つ…

  • 海辺 – シド

    このまま 夜明けのない 悲しみの世界 来たら少し怖いけれど 君がいるなら 包まれたい 許されたい変わらない今日も 認めてくれた 君のためなら 愛のためなら無数の傷は 証になって君を選んで 流れ着いたよ 流木みたいだろう このまま 夜明けまで さざ波の香り 風と星空に揺られて 抱き合っていよう すぐそばにある 愛に気づかないでどうして人は 新しいほうへ流される傷跡の数だけ 美しいのにね 包まれたい …

  • 大好きだから… – シド

    誰にも言えない 二人だけの秘密いつまで 続けるのよ素直なあなたに 魅かれたのは 過去綺麗な思い出 抱かれるたびに 寂しくなるけど叶わない 夢だけど 来世でも愛してる さらっと言っちゃうとこが優柔不断な 私を変えたルックス重視の あなただからせめて最後まで あなた好みでいるわ 涙で濡らした 枕が乾く頃いつものタイミング 「会いたいのはさ 俺も一緒だから」流され 待ち続け 大切にされたくて 嫌われたく…

  • 揺れる夏服 – シド

    見慣れたはずの横顔と できたての青空どうして 騒ぐ胸 夏は止まらない 物心ついた頃からだから 当たり前のように見てた泣いた顔 笑った顔も いつもそこにあった あいつとの恋で 変わっちゃったのいつからそんな風に 透き通ったの 乾いた喉に 流し込むその仕草知らない君 あといくつある?ふいに見上げた 困り顔の破壊力BPMは急上昇中 キラリと揺れる夏服と 水を跳ねた素足一人の夜はまた 君が止まらない今さら…

  • 13月 – シド

    パズルを途中で 投げ出したような 部屋色褪せてない部分 見つけるたび残響した 冷たい後悔だけが あれから一人 迷い込んだ13月が まだ終わらない 愛と油断が 交差して すれ違って苛立ちで ほつれだした気持ち思えばあの日 何気なく 刺した言葉誰より大切な 君を壊し始めたんだ 滲んで見えない 笑顔の日々 抱いてスクロールしても 戻せないよ 指先では あれから一人 迷い込んだ13月は まだ終わらない 綺…

  • 騙し愛 – シド

    ハイスペック チラつかせ薄い唇に グラスを傾ける男 触れるか触れないの距離上手に焦らして 瞳を見つめ返す女 「このままどこか二人きり 静かな場所で飲みなおそう」これで決まりだろ 「その前に一つ聞かせて 私のどこが気になるの?」どうせあなたも 同じでしょ? 偽りのこの夜 始まったばかりでしょジリジリするくらいに 騙し合いましょう 外は雨 好都合そっと肩寄せて ちょっと長めの雨宿り 「明日になれば何も…

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