ゆう

  • 蜜月 – ゆう

    油は色も変えて臭いも触ったことのない悲劇が廃屋の宿で翳りも虚しくエレキの音色と重なりひまつぶし時間を心から憎む あいたい たった1人の君にあいたい 今は1人のあたし 魚は艶もなくして色も会えないわけじゃない 空回り生命の宿で たかまる想いはボリューム上げて2人の隙間に染みこむ目を閉じていても あいたい たった一人の君にあいたい 今も一人のあたしああ痛い 体しびれる夜にあいたい 今は1人のあたし あ…

  • 蓮 – ゆう

    体の中の半分以上の液体がゆらめいて呼吸をする事を忘れさせる理由も知らず ただ溺れる この世で1番美しいものその赤い空を身にまとってあなたを待ち続けたいその赤はやがて色あせて灰色の闇に変わり白い斑点の模様がまばたく意味も知らず あたしにすがる ここであなたはあたしに言うの「君のためなら死ねるよ」 この全ての指が奏でるものがあなただけに向けられているならそれはあなたをしばりつけるそれに似たその痛みに似…

  • 葉月 – ゆう

    痛い程稚拙な曖昧な言葉じゃあなたの耳に響かない、そう解ってる 甘い程幼気な自分の弱さであなたの日々を汚したのも、知ってる 儚い夢を見て、あなたの夢に届かず、幼いこの目にはあなたが遠く遠く見えた 甘いミルクは、今でもあたしの身を焦がしているこれに涙するのも存在するは、失う事です。いつしかあなたをこれに涙するのも、自然な事で… 期待程緻密な努力はしていないあなたの強さに抱かれて、そう立ってた 狭すぎる…

  • 天邪鬼 – ゆう

    さあここには楽という文字しかありません昨日までの苦行はまるで嘘のようだ それにしても今は思い出すというやり方が解らず困っているんだここへ来るまでは 竜神になってこの海の内であなたの全てを潤す役目をつかさどるつもりでいたのにあなたという人が思い出せないの さあここでは愛というものも意味を成しません守る物がない苦しみを初めて知った それにしても今は人という生き物の定めが解って困っているんだここへ来るま…

  • 戦場のチェリー – ゆう

    あんなちかくにかみなりのおとがなるこんなじこくにたいようがあげたひめい さっきまでの笑顔写真には納めてない昨日出来たばかりのパン屋の上に飛行機マグニチュード地割れはどこまで行くアーミー柄は歩みをさまたげる泣きわめく空に逃げまどう羊の群れ昨日買ったばかりの自転車に砂の雨 線上の声はふさいだ耳のむこうでわずかな光それを探しているんだろう天国へ行けば痛みも災いもなくこんがりと焼けた記憶も失せるというの?…

  • 終末 – ゆう

    彷徨うのはもうやめた 暗くなる前におうちへ帰ろうこの先は限りなく暗い 1人ではあまりにもつらいので少し弱音をはかせてください ただ日々黙々とむしばまれていく1つのこの真っ赤な心臓をくみ取っていてくれよ ただ見守るだけでいいから この寒空の下で この息が白く残るのは少しでもこの大地の 上にすがりついていたいのでただそれだけこれはわがままでしょうか? ただ日々淡々とすぎ去っていく この一瞬の真青な海が…

  • 胡麻擂り – ゆう

    飼い慣らされた子猫の様に今を生きることに決めたわどこまでもつきまとうから無邪気におどる子犬の様に興味を持つことに決めたわそうでもしなきゃ忘れちゃうから 御主人様それはあたしを七色に染めてしまう力のマジックなのよ 見てしまったの赤く染まった未来は明日を照らさずに罪なき罰をただくれた壊れたビロードの首輪もう2度と帰りはしないわ 御主人様それはあたしを透明の箱にとじ込めたそのトリックなのよ 2人をつない…

  • 黒蜜 – ゆう

    あたしの名は? 切り捨てては涙霧の果てに今は愛しい果実の様な丸みをおびていては露の果てに噛み砕かれ 墨の様な夜ふけのシャワー苦悩の先に意味などないわ吸い付く様に嗚呼やってくるオスという人種よ 見上げると小さな青い空これが全てか これが全てか… 宙を忍ぶ時間泥棒黒い街にダイヤの灯り手をのばしても触らせてくれない嗚呼砂のお城よ 鳥の様な羽を付けても果たしてどこに飛び立てばいい巣を手にしても壊されてしま…

  • 甘い水 – ゆう

    ラララ…外は曇 内は光幸せならそれでいいんじゃないクモは糸で トラは牙で傷つけることを恐れない 手のひら触れあうそのぬくもりが何人ものかわいいその手を汚さずにすむの テキが誰で オニが夢で先のことさえ見えなくて救いのない戦いなら手を引いてもらえませんか 手のひら触れあうそのぬくもりが何人ものかわいいその目を濡らさずにすむの 手のひら触れあうそのぬくもりが何人ものかわいいその手を汚さずにすむの 汚い…

  • 小豆 – ゆう

    いつ会っても君はイタい子だねちょっとおかしいよ 変わってるよね何度言っても理解できないんだねちゃんと解ってるよ 君のことだもん「赤も黒も白も全ての色を愛したあたしを殺してしまったのは誰?」 今知りたいのは君の思考回路もっと話したい夜の果てまで知りたいよ全てを恐がらないでいつからか僕は君のものだよ なぜそんなに君は幼いのそんなにこぼさないで ふいてあげるけど「彷徨うこともなくいつもの場所にいるだけの…

Back to top button