水木良

  • 酒場のかもめ – 水木良

    飛べる翼を 持ちながらなんですがるか この俺に聞けばほんのり 目がしら染めてそっとうつむく 酒場のかもめ世間とやらの 底冷えに泣いてきたのか おまえもひとり いつも不幸を 選ぶ癖肩を抱きよせ 眸(め)で叱る誰が爪弾く 酔いどれギター思い出すのか 酒場のかもめ海峡はるか 故郷(ふるさと)を捨てたあの日を 十九の春を 壁に飾った 白い花どこか似ている けがれなさすぎた昔は もう振り向くな古傷(きず)を…

  • 男の旅情 – 水木良

    お前を好きだと 言えないままにおもかげ尋ねて…三年三月元気だろうか 幸せだろか身体(からだ)の弱い 女(やつ)だった北へさすらう 男の旅は赤い夕陽が 沈む夕陽が あゝ 目に染みる 海鳴り吹く潮風(かぜ) さびれた港町(みなと)露地裏こぼれ灯(び)…侘しく潤む酔いどれなのか 恋しさなのかぬくもりやけに 懐かしい北の酒場の 可憐な花にそっとお前を 遠きお前を あゝ 重ね酔う つばさを濡らして はぐれた…

  • ダンチョネ別れ節 – 水木良

    出逢いがあれば 別れもあるさ咲いた花でも 散る日は来るさゴメンひと言 言い出しかねてヒジ鉄くらった 戻り道あの町 その町 ここは何処迷っている間に 日が暮れたハァ… ひとりぼっちは せつないと歌が聞こえる ダンチョネ別れ節 夜更けの扉 おはようと開けて青いお酒に 真っ赤に酔う娘(こ)問わず語りに ふるさと伽(ばな)しきけば となりの 城下町あれきり それきり 次はいつ指輪も渡せず 秋がゆくハァ… …

  • 25時の女 – 水木良

    きれいな横顔 曇らせて寂しくなんかは ないと云うネオン移り気 移り雨どれほど泣いて 来たのやらいつしか本気に なりそうなあや子 あや子 ススキノ25時 北国生まれと 切り出せばその目の動きも 止まったねうれしかったか 故郷の匂いも同じ 身の上が盛り場砂漠を どこへゆくちい子 ちい子 赤坂25時 火遊びごころで 抱けるならおまえを泣かせちゃ いないはず酒場 とまり木 うす化粧男も多く 見たろうにこの…

  • 水割りグラス – 水木良

    そんなに飲んだらダメだよ 体に悪いから一切合切忘れるなんて無理なこと 無理なことほら…水割りグラス 貸してごらんよなぐさめ一滴(ひとしずく) 入れてあげるそれを飲んだら 今夜はお帰りちょうど雨も 止みそうだから 悲しいお酒はダメだよ 酔うほど泣けるからにっちもさっちもいかなくなってしまうから しまうからほら…水割りグラス 貸してごらんよ涙を想い出に 変えてあげるそれを飲んだら 今夜はお帰り話ならば…

  • ふるさとは遠きにありて – 水木良

    丘に登れば 遥かに輝(ひか)る海にかげろう 沸き立つ町よ夢を追いかけ 夜汽車で着いた東京ぐらしも 数えて五年…瞼とじれば あざやかにあゝ 我が故郷(ふるさと)は 遠きにありて 造り酒屋の 煙突ごしに吹くかこがらし 真冬の夕空(そら)に好きと言えずに 背中を向けたあの娘(こ)は嫁いで いったのだろか…風の噂に ふり向けばあゝ 我が初恋は 遠きにありて 明日(あす)は帰ろか 岬の駅に春が呼んでる ふる…

  • 泣かさんといて – 水木良

    街に煌めく 東京ネオンひとり見てたら 涙が落ちた大阪捨てて あんたのそばで八年過ぎたよ 知らん間に泣かさんといて もうこれ以上優しい言葉 かけんといて信じたくなる 女やもんいっそ捨てよか あんたのことはあの日大阪 捨てたよに 嘘で飾って 夢まで見せてなんどあんたに 騙(だま)されたやろそれでもいいと 明朝(あした)が来るとおもってしまうよ この胸が泣かさんといて もうこれ以上約束なんて せんといて…

  • 冬雨 – 水木良

    夜更けの街を 一人で歩く馴染みのお店 のぞいては思い出灯り あなたの影がこころの雨に にじんでる憎んでみても やっぱり歩く流れるな 流れるな 未練の涙凍えた胸を 冷たく濡らす外は冬雨(ふゆさめ)… 冬雨 雨の音にも 心が揺れてグラスを胸に ひとり酒私の愛を 残して消えた今夜は誰と 傘の中雨降る夜は あなた恋しい酔いたいよ 酔いたいよ 涙の雫こぼれる夜は そっと名を呼ぶ外は冬雨… 冬雨 逢いたいよ …

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