どしゃぶりでも流せないわ
すえた街の汚れは
通りの隙間 湧いてこぼれる甘い誘惑
濡れガラスは嘘をついばみ
夜から夜へ飛び立つ
背中に背負う十字の傷は
消せないあやまち
あなたの綺麗な手のひらが
真っ赤な絵の具に染められて
もう後戻りは出来ないと
歪んだ雨につぶやいた
ウー サイレンが ウー 鳴り止まない
悪いのはあなたなんかじゃない
嗚呼 世の中だわ そう世の中だわ
ウー サイレンが ウー 果てる場所まで
二人で遠くへ逃げましょう
夜が明ける前に
見下ろしてる巨大広告
黙り込んだ廃墟ビル
やせたネズミは他人の不幸で
飢えをしのいでる
かびた臭い あなたのシャツの
汗の匂い 心地良い
こんなに長く寄り添えるのは
久しぶりよね
もうどこへも逃げられないと
私の膝で震えるあなた
死ぬまであなたを守るから
ねじれる夜にささやいた
ウー サイレンが ウー 鳴り止まない
悪いのは世の中だと言えば
嗚呼 許されるわ ねえ許されるでしょ
ウー サイレンが ウー 果てるその時
固く抱き合って いきましょう
夜が明ける前に
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