春は 春は 遠い 遠い 夢の中
あなたがくれた白詰草の花かんむり
嗚呼……
きれいな想い出 嗚呼 もう帰らない
夏は 夏は 遠い 遠い 陽射しの中
あなたが吹いたビードロ 私も口づけた
嗚呼……
幼き憧れ 嗚呼 もう帰らない
秋は 秋は 遠い 遠い 霧の中
黄金色の麦の畑 そよぐ風
嗚呼……
手を振る夕焼け 嗚呼 もう帰らない
冬は 冬は 遠い 遠い 夜の中
ともす灯り 寄り添う二人 窓の雪
嗚呼……
愛しいあなたは 嗚呼 もう帰らない
帰ろう 帰ろう 嗚呼 あの日に帰ろう
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お願いがあります 僕の部屋には何十冊ものノートと紙切れが散らばってますが僕がもし居なくなったらそれらを全部 誰にも見せず焼いて 捨てて下さい僕の人生の欠片たちを
終わりのない お伽噺に月がそっと しほりを挟む夢に堕ちる 瞼の上で流れ星が 雫に変わるいのちの海は どこまで心を連れて ゆくのでしょう鳩よ 教えて 朝陽の先にど
どうして人は悩むのだろうとなりできみがつぶやいた渡り廊下で僕らは小さなスズメのように大きな空に憧れてたつまずくのが怖くて少しも進めないよと笑って話すきみに気の利
打ち明けられない悲しみを誰もが心に抱えてる口には出来ない苦しみをひっそり心に隠してるそれでも人は歩いて行く靴底をすり減らしながら誰かの分まで歩いて行く黙って 時
渡良瀬川に 陽射し かがやきはしゃぐ少年 まぶしい笑顔守って行きたい宝が ここにここにある手を振る母に 気づいて走る小さな手のひら 小石にぎって残して行きたい美
一生懸命 そんな言葉から逃げ続けてたあの日に出会ったグラウンド走る真剣なまなざしその先に何があるかを知りたくて気づけば私も手に汗にぎってたまるであなたの呼吸を感
ねえ もしも少しだけ話聞いてくれるなら考え直してみてよ悪いところがあるのならねえ 教えてもう 二度と会えないの?ねえ せめて理由だけ嫌いじゃないならいいじゃない
ハルジオンの花束を左手のリングで結んで 流しましょう日の暮れの思川玩具でよかったのにねどうせ捨てるなら夕烏見送って一人きりのブーケトス灯り出す街の団欒あなたはど
どしゃぶりでも流せないわすえた街の汚れは通りの隙間 湧いてこぼれる甘い誘惑濡れガラスは嘘をついばみ夜から夜へ飛び立つ背中に背負う十字の傷は消せないあやまちあなた
化粧をする時 必要なものは二つ綺麗な鏡と 愛に抱かれた記憶それだけでルージュの引き方が変わるあなたの匂いを思い出すだけで早く会いたい 今夜会いたいルージュの色に
お元気ですか駅前 夕映えの空にふと あなたのことを思う忙しすぎる毎日に 深呼吸がわり今日も細く ため息を吐けば横断歩道 向こうの岸にあの頃と変わらないあなたを見
「私の趣味は失恋です」そう言いたくなるほどよ今日もサヨナラまたひとつラム酒で押し流した先に好きと言って来るのはいつも相手の方なのに気が付きゃひどく片想い磯の鮑も
シケモクのピラミッド崩して流行の曲 鼻歌でなぞる煙草のけむりと溜め息一緒に出ちゃった手酌でも どうってことないわ熱燗チョチョイチョイなみなみでどうぞ男なんて…っ
桜色の便箋 窓の風にひらりと飛ばされて 部屋の隅 舞い落ちるさみしさ耐え続けて やせた文字がこぼれるあなたとの別れは もう決めてるのにああ 最後の一行が上手く書
赤い花咲く彼岸花誰が呼んだか地獄花枝も葉もなく節もなくあやしく揺れて惑わせばあのひとコロリ騙されて情熱だけを吸い取られあんな女はごめんだと泣いてわたしにすがりつ
痛い 痛い 痛い 痛い 心が痛い 痛い 痛い 痛い 悲鳴上げてる黙ってて 黙ってて 私は強くなきゃいけないある日突然 笑い方 忘れてしまって仕方無いから口紅で
失恋しました 髪を切りましたあなたがやさしく何度も撫でた自慢の長い 長い黒い髪バッサリとナイフで切りました気に病むことはないわどうせ すぐに伸びるからあなたとあ
復讐は鮮やかに微笑みで抱き寄せて子守唄 歌うようにあなたに深い眠りを少しも覚えていないのねこの声も 肩のほくろさえも初めて出会った時のようにやさしいあなたけれど
私があなたを愛すように同じだけ愛して欲しいの飛沫上げた愛のシャワー浴室に弾け飛ぶ熱帯夜今日の天気を話すように彼女の話 さらりとしないで出来の悪い私は心の広いふり
遠い遠いさつきの空はさみしいさみしい涙色です今日は 今日は 今日は金曜日あなたが会いに来てくれる金曜日あなたが好きなビーフシチューを沢山沢山作ったのガラスの恋を