上白石萌音

奇跡のようなこと – 上白石萌音

明日が来ることが
誰にでも当たり前に来ることが
愛する人の声で
目を覚ます朝が今日も来ることが

それは まるで
奇跡のようなこと
そんな 日々が
あることが難しい

あなたを想えること
かけがえないこと

同じ空を見上げてる
同じ月を見つめてる
真っ暗闇 瞳閉じて
同じ夢を描いている

命の使い方を
正しい使い方を教えて下さい
線香花火みたい
一瞬で燃え尽きてしまうのだから

散りゆく花を
惜しむように愛でる
羽ばたく鳥を
羨むように眺める

風揺らぐ 花曇り
微かな月夜

命はまた巡り合う
儚く散る運命(さだめ)でも
夏の果てに 虹がかかる
約束を忘れない

瞬間(とき)を刻む
周り続ける針
脈打つ鼓動
抗うように早く

夜空に煌めいた
名前のない星

愛の下に生まれたの
愛が故に散りゆくの
今 歌い継ぐ 命のうた
産声が 響いている

歌い継ぐ 命のうた

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