貴方のお芝居の 初日の夜だった
やっと幕が上り 貴方の登場
なんて立派になって まばゆいばかりよ
私は片隅で 神様に祈る
満場総立ちで ブラボーを叫ぶ
貴方は大勝利 とうとうスターに
本当にお目出度う 忘られぬ夜
私は招かれず 切符を買って観た
人種が違うとでも 恥をかくとでも
貴方は思ったのね みすぼらしい私を
けれどけれど二人は 愛し合ってきたでしょう
私は貴方に 全てを捧げた
楽屋につめかけた 人々の向うで
貴方も賑やかに 笑いさざめいて
鏡のまわりには お花と電報
私はおじけづき 一人外に出た
暗い路地をつたい 泣きながら走る
何故ならば私は ゆうべすてられたのだから
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若者と娘はひと目で恋をした花の匂いただよう春の宵の小道娘は目を伏せて若者の車へやがて恋人たちはビロードの海辺へ宝石を散りばめた薄絹の夜の中でこの世の始めから約束
久留米絣(がすり)の藍(あい)の匂いに思い出すのはああ長崎よダラダラ坂の石畳カラリンコン カラリンコン下駄(げた)履(は)いて友だちと二人で歩いていたら「天主堂
アカシアの雨にうたれてこのまま死んでしまいたい夜が明ける 日がのぼる朝の光りのその中で冷たくなったわたしを見つけてあの人は涙を流してくれるでしょうかアカシアの雨
モンマルトルの アパートマンの窓べに開く リラの花よ愛の部屋で ぼくはいつも 絵を書いてたいとしい人 君をモデルに愛し合った 君とぼくの 二十才(はたち)のころ
彼は夏の陽に まぶしく輝きあらわれた十八になったばかりの 幼なさ美しさ男の強さと頼もしさも持つ その魔力それにくらべたら 私は惨めな秋の花少しでも若く見せたい思
アカシア並木の 黄昏(たそがれ)は淡い灯がつく 喫茶店いつも貴方と 逢った日の小さな赤い 椅子二つモカの香りが にじんでた二人だまって 向き合って聞いたショパン
お世辞も言えず 頭をさげず 嘘もつけない立ちまわるのも世渡りも下手 正直なだけお決まりどうり お金がない貧しい暮らしだから私は この人生の大根役者だけど もしも
この地球の常識など 愛の宇宙じゃ小さなものどこの国の神も法も 愛を禁じる権利はない裁く事は出来やしないさ人が人を愛する事は悪ではない罪ではない男と女が女と女が男
やるせない風が 湯上りの肌を優しくくすぐる 海辺のホテルにまたたく漁火(いさりび) 潮騒のハーモニー星影にゆれる レースのカーテン若い貴方の腕が 私をそっと包み
サントロペには この夏はまいれませんお借りしていた 白い別荘には行くつもりで 支度はしてましたが私達は行けなくなりました他のどなたかに お貸し下さいな約束してい
愛と苦しみの唄をつぶやき二人暮した部屋にもどる腕に花を山と抱えて私を捨てたあんたの為に声を殺してむせび泣くのあらしのうめきを聴きながら暗い日曜日待って待って待ち
好きよ ゝ ゝ ゝ冷たい背中ね 貴方好きよ ゝ ゝ ゝどうしたの 何とか云って好きよ ゝ ゝ ゝ怒らないで もう云わないから好きよ ゝ ゝ ゝ灯りをつけないで
アコルデオンの流れに 誘われいつの間にかサンジャンの人波に 私は抱かれていた甘い囁やきなら 信じてしまうものあの腕に抱かれれば 誰だってそれっきりよあの眼差しに
この世はコメディー 恋すりゃコメディー誰も彼も皆んな気取った人も 惨めな人も同じ様になるの笑って泣いて 大騒ぎだよなりふりかまわず喜劇役者さ 恋すりゃ誰も貴方も
これはこの世のことならず死出の山路の裾ぞなる賽の河原の物語聞くにつけても哀れなり二つや三つや四つ五つ十にも足らぬ嬰児(みどりご)が賽の河原に集まりて父恋し母恋し
波も高く荒き さいはての磯に唯一人唯一人 入り陽に涙ぐむ君をあきらめ 都を捨てて思いこめ 唄うこの唄 波に消されゆくしがない唄うたい 旅から旅へと裏ぶれて流れゆ
恋人よ 泣かないで 陽はまた昇る暗い部屋から 外の夜明けをごらん!たとえ 私が死んだとしてもそれは この世の宿命なんだよ雨の日も風の日も 嵐もあるさけれども 後
ナイト・クラブのけむりの中でうたってるわたしのうつろな眼に貴方が今夜も違う人と腕組み交(か)わし笑いながらはいってくるのが見えたが今では恨(うら)みも涙もないわ
青い海辺に白いスポーツカーを止めて たたずむ青年が一人あかがねに 陽(ひ)に灼(や)けた横顔に きらめくは夏の憂(うれ)いに 満ちたまなざし遠い向こうの 水平線
何気ない夕べのひと時アパートの窓べにもたれて過ぎていった昔を一人思い浮かべるあれもこれも時の流れにのり今は遠い空の果てに消えていって美しい星と輝くあああの星は赤