カレンダー残ったままの誕生日
名前は潰してしまっただけどさ
しつこく残った笑顔や優しさが
消しゴムじゃ消えない
湿気った硝子のような関係
ヒビ入らないように
飛び散らないように
覆って庇って守った優しさが
後ちょっと割れない
夜の道ひとりきり
街は僕を揶揄って
冷たさが尋常じゃないほど
吹き付けて喧騒も
聞こえなくなってしまった
部屋に残ったままの生活
はじっこたもって過ごしただけどさ
時間で積もって溜まった思い出が
ゴミ箱に落ちない
朝の街ひとしきり
君の事をただ探して
僕だけが知ってるその声は
空が色づいた頃に遠ざかって
君にとって僕は
どんな存在だったの
教えて教えて教えて
僕にとって君は
愛おしいというか
なんというか
分からないな
感情の名前が
今宵も君の
上書き試すの
消せないよ
落ちないよ
解けないよ
消えたいよ
ねぇねぇねぇねぇ
君はいつだって一等星
変われない僕は劣等星
壊れない愛にくっついて
悩みも痛みも押付けた
あどけない恋の最終回
エンドロールの記憶なんて
とうに忘れたはずなのに
君にとって僕は
どんな人間だったの
忘れて忘れて忘れて
僕にとってこれは
悲しみというか
なんというか
分からないな
時間の名前が
明日も君を
誰かに重ねて
足りないよ
泣きたいよ
切れないよ
消えたいよ
ねぇねぇねぇねぇ
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