おがさわらあい

  • あぁ愛しきこの人生 – おがさわらあい

    似合わないロングコート羽織った夜の街意地悪ネオンが邪魔をして見上げる星もなく 慰めてほしいいのにあんたの優しい声をつれない態度で聞き捨てて嫌な女になる あぁ情けなくて 情けなくて笑っちゃうような人生それでも信じて歩くのは貧乏性の悪い癖 駅までの道のりはまるで迷路のようで銀座線に乗るだけで一大事だったな 夢なんて言葉はもう口にしなくなって当たり前の毎日に慣れたふりもできる あぁ情けなくて 情けなくて…

  • ガイドブック – おがさわらあい

    金網越しに青空 見上げてる君を見てた壊れそうなその肩に触れることもできずに 病室からじゃ見えない 君の好きな場所全部一緒に行こう ふたりだけでいますぐに このまま連れ出したい 君は笑って ありがとうねって笑って震えるその手を隠してもう一度笑って言葉探した 僕のダメな思考回路何にも言えない時間が通り過ぎていく 夏の終わりを告げる風が君だけを連れて行く あなたが扉を開けて いつもの笑顔をくれてそれだけ…

  • 帰れない夏 – おがさわらあい

    手探りで君と歩いたこの町に篝火みたいな灯りが揺れて夕焼けが静かに落ちる神田川君が残した懐かしいあの歌 夏は夢…それは嘘…遠くに蝉時雨ひとことが ひとことが言えなかったのが悔しくてあの夏のまま一人でいるのです アパートの裏の小さなあの猫もあれから姿をみせなくなって建て付けの悪い雨戸もようやっと大家さんが直してくれたよ 時は逝き時は来てそれでもなのにまだ帰れないあの夏を捨てられないのが情けなくてふと君…

  • 結界の情歌 – おがさわらあい

    風に消えたあなたを探した六道の辻で待っていましょう 人の世は絶え間なく流れゆく河のようにわたしはただ浮かんだまま沈みもしないで あなたの手に肩に背中に触れるだけでいいそれだけでいい修羅の世も地獄でも行けるあなたを呼び戻せるように迎え鐘を鳴らしましょうか もう一度と願うことはもう射干玉(ぬばたま)の闇の現(うつつ)でしょう 花の色は沫雪(あわゆき)の一瞬の夢のまま恋と呼んだあの日のこと忘れないように…

  • 雨音 – おがさわらあい

    賑わった町の人影が消えていく誰のせいでもないと誰かがつぶやく 世界の真ん中に描かれた未来都市は華やかに傷ついて涙を落とした 僕は雨の音を聞いてたんだ君を待ってた 悲しい歌は歌わないようにイタズラだったあの頃のこと思い出そうとしていた もう一度君ともう一度君と手を繋いで 微笑みあってふたり歩きたいよ この街角を 一粒の雨がいつか川になるならこの一粒の涙いつか花になれ ららら ららら愛のうたが聴こえて…

  • 孤独な大人たちよもう一度走り出せ – おがさわらあい

    暗くよどんだ部屋のモニター点滅を続けるカーソル虫籠で光ってたホタルのように孤独さ ハロー?ハロー?誰か ハロー? ハロー? 出来もしないことをいつしか大人は口にしなくなってた出来もしないことを夢みて若者は世界を築いてく さぁ何回も何回も転んでそれでもまた立ち上がれたあの頃のままの姿で大人達よ走り出せ 忘れたふりして忘れちゃいないんだみんな… 画面越しに孤独はみんながらんどうの心を埋めて不恰好な自分…

  • ひとつひとつ – おがさわらあい

    川の瀬音もローカル線も時が止まったままのふるさとただいまくらい言わせてよ後ろめたさが不甲斐ないよね 四十九日も百か日にも顔も出さんでどうしてた?って黒いネクタイ緩ませて酔った兄貴の言葉が刺さる 小さな幸せ 寄り添ったあの頃どうしようもないどうしようもないくらいに家族だったな… ひとつひとつ大切なものを数えてみたらあれ、もうこれしか残ってないやそれでもきっとまた来年も夏が来るからまたここに帰ってきて…

  • やせっぽっちのカラス – おがさわらあい

    やせっぽっちのカラスが啼いていた世知辛い時代になったねとあたしはあんたの手を握り夕焼け小焼けの帰り道 くだらない話が楽しくてどこにでもあるような幸せでそれでもふたりが一番で可笑しなもんだね世の中は つまづいて転んで擦りむいた夢いまだにバカみたいに抱きしめながら ずっとしがみついて明日にしがみついて笑って泣いて笑って だけど答えはわからなくてやっぱり意地を張って生きて生きて生きて 東京の空よ真っ赤な…

  • もういいや – おがさわらあい

    あぁ思い出の中に置き忘れたのはなんとかっていうあんたがずっと欲しがってたギター野望とか希望とかそんなような言葉もベランダの端っこにまだ転がってるわ埃をかぶったまま あぁ打たれ弱い男ってのはいつだって都合のいい時にだけ甘ったるい言葉で手のひら返しの愛情ごっこだよフーテン暮らしを自由と勘違いしてさ バカみたいだよホントバカだよ、、、 涙も嘘も夢も東京もさよならもういいや全部いいや生まれ変わりたいなんて…

  • ちっぽけな僕らの世界地図 – おがさわらあい

    教室の窓から眺めていた雨にさらされたグランドのボール黒板の世界地図じゃどこへも行けなかった どうにもならないことを知ってどうしようもないこととそっぽ向いてそれでも諦め切れずにみんな大人になった 高層ビルに旅客機が突っ込んでいくところを震える手を抑えながらただ見ていた警報が鳴り響いて海が街を飲み込んだのはもう10年も前のことなんだねいまじゃこんな大都会だというのに病床が足りないんだという嘘だろ? 嘘…

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