わたしの人生を束ねたら
下手くそなモザイクみたいだな
小田急線沿いの花屋にて
控えめにってお願いした
直径15センチの花束
直径15センチの花束
花束と身を寄せ合って
3番ホームを歩いてた
満員電車のドアが開く
潰されそうで見送った
直径15センチの花束
直径15センチの花束
「まもなく電車が参ります」
「黄色い線まで下がってください」
これ以上、下がれない
これ以上、進みたい
今日はあなたの誕生日だから
花束になって会いに行ける
その胸に飛び込むことを
許してくれるでしょうか?
わたしの恋愛を並べたら
オチのない小説みたいだな
トンネルでガラスに映るのは
今にも消えそうな勇気だった
直径15センチの花束
直径15センチの花束
「まもなくドアが開きます」
「忘れ物が多くなっております」
これ以上、なくせない
これ以上、なくさない
今日はあなたの誕生日だから
花束になって会いに行くよ
その胸に飛び込むことを
許してくれるでしょうか?
「まもなく着くよ、待っててね」
「小さい花束を持っているから」
わたしを、見つけて
わたしを、見つけて
今日はあなたの誕生日だから
花束になって会いに来たよ
その胸に飛び込むことを
許してくれるでしょうか?
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