KAB.

  • 浅草の天使 – KAB.

    I wish you a merry Christmas聖なる夜にネオンの星を 華やかな 舞台に彩られて天使のように踊る 君を見つけた電車の中 見つめた初恋は今、拍手の渦に包まれている 赤鼻のトナカイ 千鳥足で歌うジングルベル僕の横通り過ぎて 温かな家路へ急ぐ 電気ブラン 酔いつぶれた夜君が泳ぐライトの海今日も一人 ポスターを見上げため息つくなんて悲しすぎるI wish you a merry C…

  • ヤキモチ焼きの彼女 – KAB.

    街ですれ違う 制服の女の子僕はニヤけた顔が戻せない口を尖らせた 君は手を振りほどきさっさと歩く 話も聞かずに 人ごみの中消えそうな頼りない背中早足すぎてもつれている ねぇ ゴメンよカワイイ人よ振り向いて休日の空に君は ぜんまいの人形何度も名前呼んで 買い物の袋を両手に持って君のこと 必死で追いかける 服の趣味 顔の輪郭 選ぶ言葉笑えるくらい 似ている二人でも冗談で言った事に 急に泣き出した君を慌て…

  • 雨の遊園地 – KAB.

    朝から雨の休日 君は何も言わずに僕を連れ出した 何ヶ月ぶりだろう遠くを見つめる君と 会話も切れ切れのまま観覧車も止まってる雨の遊園地 気付けば肩が湿っていく 一つの傘じゃ小さすぎて溶け合うほど寄り添った 日々が遠ざかる僕の腕を 避けるようにすり抜けてわざと雨の中を おどけたふりをして見せてる 少女の様に 駆け出しながら楽しそうに笑う 大きな瞳にずっと自分を探してきたおざなりの 笑顔などいらない雨の…

  • 青空バス – KAB.

    寝坊した朝に 飛び起きてボタン掛け違えたまま出かける雲一つない 空を行く風疲れた体 通り抜ける 川沿い古いバス停前ポンコツのシートに滑り込んだ見慣れた景色 窓に映して砂利道の上 走り出す どこかへ連れて行って下さいバイトを放り投げ 遠くの方へ本を広げてあくび一つ優しい日射しが頬を撫でてく午後居眠りをする 青空バスの中で 隣の席のおばあちゃんはいつ見ても誰かの マフラーを編み虹色橋の手前のカーブで語…

  • 散歩道 – KAB.

    僕がつけてきた足跡が この道にずっと残ればいい… ノボリザカモ クダリザカモオッテキタタクサンノキズモスベテヲウケトメテアルイテイコウドコマデモ ドコマデモ… 夕暮れを吹き抜ける風よ 僕の歌は届いてるかい?見上げてみても何も答えてはくれないけど狭い空溜息の後混んだ電車に揺られたら今日の悩みを連れて一人歩く帰り道 躓く石ころに ぶつけられない弱さ拭えない憂鬱を 誰かに見つけて欲しい 僕のつけてきた足…

  • 生活 – KAB.

    涙も枯れそうなほど たくさんの気持ちを抱えている何気ない一言にさえ人は傷付きそして傷付けて こうして生活は流れていくたとえ後悔する出来事があったとしても 暮れて行く空 雨上がりの匂い街の音 錆びた自転車読みかけの本 解けた靴紐何一つ 無駄な物はない 冷たいコンクリートに額をつけたまま目覚めた朝重たい頭を抱え人ごみに揉まれて流されても こうして生活は流れていくたとえ希望ばかりが 空回り続けても 星の…

  • 「今」という時間 – KAB.

    悲しいニュースを繰り返してる テレビを眺め僕らは別に心が動くことなど それほどなくあれは別世界の出来事でしかないと 何処かで決めてる自分にだけはあるはずないと 当たり前に 今度にしようといつも 遠ざけている面倒もいつかは出来なくなる時が 来るなんて考えもしないで 「必ず明日が来る」 絶対と言い切れる人がもしいるならば それは神様だけさ昨日は去っていった これからはまだ来ない次にまわす「今」など 僕…

  • 無口な鳥 – KAB.

    僕は夢に破れ背を丸めて日々をやり過ごすような弱虫さ淋しさを癒してくれる誰かを求めていた ネオン街 酔った勢いで殴りつけてた錆びた看板 細い階段の上で洩れる光 流行りの歌をくぐり君の姿 見つけたんだ 俯く瞳に 孤独の空重ねた手のひらが 偽りだとしても 無口な鳥 篭の中で僕を包んでいく 真夜中の翼愚かな恋 白い羽根に口づける事さえ 許されぬ君に溺れてく… 夜の夢は朝と共に覚める凍えそうさ一人の寒い部屋…

  • 本当は泣きたいクセに – KAB.

    友達の幸せに うなずきながら「よかったな」と大げさに肩を叩き今日は朝まで 付き合うよだなんて飲みかけのビールを 流し込む君 そんな楽しそうにしなくていい自分の弱さから 目を逸らさずにいて 雨の日も風の日にも 眠れない嵐の夜も一人になることを怖がってる失った恋などもう 忘れたんだと笑っては手当たり次第電話をかけてごまかしてる 本当はすごく…泣きたいクセに 笑顔が多いほど 寂しがり屋ではしゃぐ事ばかり…

  • 桜並木 – KAB.

    色んな始まりを告げる 匂いの風が吹く頃この道を通るたび 思い出す事があるよ自転車を押しながら 他愛のない話をしたその時間さえ愛しく思えた 素敵な毎日 桜並木の道で 散ってく花びらが君と僕の肩の上に 揺れて落ちた桜並木の道の 色んな思い出も車の音に消されてく 小さな記憶 恋に恋をするように 君を型にはめようとしてがむしゃらに想いぶつけた 十代の春 初めて口づけた午後は 唇をぶつけただけで言葉も出て来…

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