Half-Life

夢追い人 – Half-Life

今日も汗臭い労働からの
帰り道に何を思う?
鮮やかなビルのショーウィンドウに
出来損ないが映っている

万年床の秘密基地に
潜り込んでは叫んでいる
「やり残した事はないですか?」
誰にも言えない愚痴を吐く

今日も酒臭い某始発からの
帰り道に何を思う?
なけなしの千円札は
空っぽ財布から飛んでった

身の丈に合わぬ歳を重ね
期待や不安の雨に打たれ
逃げる様に夢を語る
「何時か幸せになりたい」と

「終わってるよ」って友の声
「腐ってるよ」って彼女の声
お前らに何が分かるんだ?
分かって無いのは自分なのに

気づいたらいつもの最後尾
気がついた奴らを先頭に
人生の勝ち負けがあるなら
僕は絶望的な対象外だ

嗚呼夢追い人よ
逃げ込んだ街の雑踏に染まってくれるな
くすぶったその顔をもっと
嗚呼夢追い人よ
くたびれたその夢から覚めないでくれるか
甲斐性ないその声をもっと…

今日も社会の物差しで測られた
生活中何を思う?
まともなキャラクターを演じて
縛られた現実はどうだい

充実した生活を妬み
「バカじゃねー?」とあざけ笑う
希望に満ちた奴らを妬み
「どうせ俺なんか」と爪をかむ

「帰って来いよ」って家族の声
「しっかりしろよ」って世間の声
お前らに何が分かるんだ?
分かって無いのは自分なのに

気づいたらいつも一人ぼっち
気がついた奴らの置いてけぼり
人生の良し悪しがあるなら
僕らまだ振り落とされてたまるか

嗚呼夢追い人よ
隠れてる部屋の葛藤に揺らいでくれるな
渋ってたその顔をもっと
嗚呼夢追い人よ
ぶん殴った壁に込めた拳をみせろよ
傷つけたその腕をもっと…

時に立ち止まり振り返って
あの頃はって思いにふける
「こんなんじゃない」って涙が出て
少し壁にもたれかかる

間違ってるのは誰でもない
何かのせいにできる訳もない
時代はいつも僕らの一歩先
縋り付くだけで精一杯だ

嗚呼夢追い人よ
逃げ込んだ街の雑踏に染まってくれるな
くすぶったその顔をもっと
嗚呼夢追い人よ
くたびれたその夢から覚めないでくれるか
答えのないその先へもっと

嗚呼夢追い人よ
壊れるぐらいの全力で走ってゆこうか
傷ついたその足でもっと
嗚呼夢追い人よ
ぶん殴った壁に込めた拳をあげろよ
明日こそは誓った思いを

もっと もっと もっと

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