Bocchi
-
夏に溺れる – Bocchi
揺らいだ世界はいつもより眩しかったきっとあれは夢なんかじゃない魔法みたいな遠い夏の日 切り取ったって手に残るものはなくて君といた夏 青に飲み込まれてしまいそうで走ったって手の中から飛び出して目を離したら 今が凪いだら消えてしまいそうだ サイダー 飲み干して目に映る雲を追いかけた時間が止まるほどに愛しくて寂しかった遠い夏の日 思い出したって ってもうあの日には戻れなくて思い出になったらいつか薄れてし…
-
夜のため息 – Bocchi
最低な僕だ 何も知らなかった僕だ俯いたまま 歩いたため息をついた 人混みに紛れた君の匂いなら分かってる はずだった 何がいけなかった 自分では分かっていた言葉に出来ない うまく笑えないただ繰り返しの日々で過去に戻れても 変わってなかったと思った道徳的には きっと 間違ってないだろ神様のいたずらにでもしとこう 曖昧な 愛ばっかりで手のひらで転がして愛の定義って何だっけきっと変わっていない 変わってい…
-
忘愛 – Bocchi
忘れてしまったの あなたの愛し方を言葉にしてた事も愛おしかった声も何処かに無くしてしまったのあなたの扱い方をいつかのさよならはこの日を待ってたんだ おやすみが消えた午前三時半あの頃の記憶に目を合わせた思い出したら喰らっていた何かが薄れているのに寂しさを覚えるのは気のせいか、気のせいだろうかなんてさ本当は分かってた迸るほどの感傷は涙を吸って薄れてしまったってならばもう希釈する事なく僕は今すぐあなたを…
-
君は夏風 – Bocchi
真昼の陽炎によく似た揺れ動く波の正体は靡く風 きっと風忘れかけていたあの匂いに揺れ動く心にそっと吹く風 君に風 茹だる声と 昼下がり 転寝 憂鬱を飲料水に溶かして流し込めば見上ぐ先 君が笑う 「もう夏だね」 さよなら また逢えるから思い出に栞を挟むの滴る汗も今だけは 重力に逆らえ 打ち寄せる波 防波堤 フラスコ瓶映る西南西 「落ちたね」あぁ、夕暮れ 夕立 鳥居を潜ったら 落ちる雹に蝉も鳴き止んだん…
-
夜行列車 – Bocchi
流れる時間を置いて僕ら今使い古した 希望を持ってささよなら 淡い日々は残さないように僕らはこのまま このまま テールライトに目を覚ます軋む車輪は悲鳴が走っている振り返れば続く無人駅 最終列車 ここは終点、僕は憶えてる夢の続きがここに残ってる想い描いたユートピアまでもうすぐさ 「聖なる夜に祈りを捧げて」とうにそんな歌は死んじゃって声にならないこの感情じゃこんな世界の隅っこじゃ 聞こえないね 「だから…
-
ノイズとイヤホン – Bocchi
あぁ気づけば朝になってた日々が大切ででも君との朝は眩しいからそっと目を閉じてると違う世界の音が聞こえてくるこんな君との生活が続きますように 失敗だらけの毎日がほら親指一つで忘れるように 僕らの日々に断裂が見えたとしても僕はそれすら愛おしく思えるから君の寝息に安価なノイズが走る夜今を落とさないよう優先にしてるんだ あぁ何故だろう君の顔がどこか懐かしくてまだ三日も経ってない今でもそっと思い出してしまう…
-
青春透過 – Bocchi
鬱伏せた日々に殴り掛かったチャイム戻らないヒビは机に張り付いたまま 僕の人生気の毒は続く窓を見れば僕が僕を覗く青く染まるはずだった春は藍色にもなれないんだろうか 隣にいる退屈も今ならきっと君と猛スピードで吹っ飛んでしまいそう速まった心臓が絡まった心情を追い越すように今走った 僕の人生全部賭けた青春全部君に歌うよ、この声よ、君に届いてよ明日ひとりぼっちからの卒業式君は笑うよ、この声が声になれるなら …
-
産声 – Bocchi
俯いた先にも闇があるなら私の声は喉の奥で冬眠するもういっそ言葉を忘れたなら生きるのも少しは楽になるかな この言葉に値段が付いてたならきっと手にも取られず売れ残ってしまうなこの身体があなたに見えるのならこの声も少しは伝わってくれるかな 私の心臓が爆弾みたいに吹き飛んで世界に 黒い雨を降らせたら「ここに居たんだよ」ってそりゃもう大きな声であなたに言えるから ねえ神様聞こえてる?私の声は震えてるお金も寿…
-
ユートピア – Bocchi
今日も回る地球の上になんとか立っています喜怒哀楽の前後ろ 抜け落ちた私のハッピーライフ!ラッタッタ最低な毎日に響く誰かのSOS理不尽は人生のおやつに含まれますか?そうですか。 Step, by, step! Why don’t you dance?まぁそんなしかめっ面 昨日に置いといてくだらない 瞬間も たまに必要なんじゃない? ステップ・バイ・ステップで踊り出す憂も鬱も吐き出して 飲…
-
青い記憶 – Bocchi
澄み渡るこの星真っ白な雲一つ空見上げる僕は君を探し続けた 言葉に乗せるギターの音にはいつも笑い合う君はいたかな 青い世界なら願いは叶うだろう雲の中には君はいるんだろうなでもそれは一つの夢であるんだから君は約束を守ることも出来ないんだなほら ほら 目の前に出てきてよもう もう 君ともう一回笑って会えるなら僕は死んでもいいかなもう一度笑って会えるからまた一緒に話そうよ 透き通るこの場所君は覚えてるかい…