鈴村健一

バベル – 鈴村健一

素知らぬ顔で僕ら悩んでる
「言葉にしたい」その気持ちは複雑だってこと

例えば今日 君ご機嫌斜めで
何も言わない 何も言えない 無限ループ

読み終えた小説 今朝食べたパン
浮かんでは消える 次の一手
ああ僕に

聞かせてよ 聞かせてよ 心のまま響く声を
「雨が降ったせいだよ」って「あなたは関係ない」って
強がらないでちょっとは頼ってよ

ある朝 寝坊で遅刻して
「風邪気味です」
でたらめすぎる いいわけしたんだ

なのに みんな優しくなって
後ろめたさで目覚ましが増えた

嘘も誠もまぜこぜな僕ら
でも自分しか知らない自分のこと
いつの日か

ねぇ聞いてよ ねぇ聞いてよ 心のまま響く声を
深く愛してたり 実は傷ついてたり
綺麗なものだけじゃないけど

空へと伸びる高層ビル
リアルタイムに流れるニュース
日進月歩の僕らの世界
だけど いまもわからない
心の中の光
いまものぞけない

多分だけど きっと
分かちあえない すべては

でも 好きな歌語ったり
他愛もないことで笑いあえたり
繋がるさ 言葉で

聞かせてよ ねぇ聞いてよ 心のまま響く声を
君は君の声で 僕は僕の声で
話そうよ それぞれの日々を

すれ違うから
僕は君をもっと知りたくなる
この間読んだ本の意味がわかった
いつか二人 またすれ違う
それでいい
それもまたいい

素知らぬ顔で僕ら悩んでる
「言葉にしたい」その気持ちは複雑だってこと

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