匂いいずる
ちんちょうげの花に
よいしれる
町通りのさま
目ざめさなびき
朝もや
日をあびて 時をまてず
あゝ 春一番の風は 激しく
見上げいずる
もくれんの花に
ちりそめし
白波のさま
飛び立ちいさり
さける色
舞もうて ちょうになりぬ
あゝ 春一番の風は 激しく
あゝ……
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あまりにも すばやくはやぶさは山を越え やって来たからまわりを見回す すきもなく私は 窓を飛び出した羽根をのばしたわ青ざめ空あざける雲を後にしてはやぶさの目の中
静かに 冬がしのぶ夜明けに海をこえ 明日のくるのを見たうつろう心に あなたはそっと光をおいて あゝ 帰っていったいろあせた コートのえりを立ててうき曇る街に 贈
青い海も 青い魚もみんな昔 手にしたもの今 私の この手のひらの中を冷たい風だけが通りぬけてゆくグロテスクな 子供達のむれや歩道に残った 車の足跡ぼやけ顔の 月
おまえは 一体 何がほしいいつも気ままに 暮らしていては人を信じられなくなったと疲れた声で 話すけど恐れているだけのことさどうにもできずにいる おまえを旅に出る
あなたの ほしい物私には すぐわかる新しいメロディーに ゆらゆら揺れるあなたを見ると私の心は 子供のように動くのですだから にっこり 抱きしめたくなってまるで二
あい色の空がうすぼけた ガラス戸から はみ出しそうあたたかい風は 雨雲はこんできそうパパパル パパプラルラパパパル パパプルラ私は一人 横になって眠ることなど
鳩の飛び立つ中を 犬がかけてゆく空は どこまでも 青い空私の腕が 大空にとどいたのは その時流れる雲に抱かれ 魔法の海へ太陽は やわらかい 絹に腰をおろし舞い踊
ほのかな さわやかさにかわら屋根から白い なだれとほろりと ちった町は 雪解け雪けす人に水玉土がはねっかえる気の遠くなるような日ざしが からみつく白い梅の花にと
確かめるなんて むだなこと思いつくままに 気の向くままにやればいいさ 時に任せ凡て 時が 解決してくれるあれや これやと 考え込むより顔を 笑いに 戯れさせての
私が目ざめると花がこくりうなずきノートが 白い顔の枕元そばにいた人の 姿もない昨日が 今日になっただけなのにさぁ これからどこへ行こうふきげんな空は 雨模様なの