野村将希
夜の朝顔 – 野村将希
夜明けと共に 朝露落ちて
つるに抱かれて 咲くと言う
うす紫の 絣(かすり)の着物
どこか寂(さみ)しい 細い影
はかなく咲いた 小さな花よ
ネオンがくれの 夜の朝顔
似顔絵描いた ボトルを抱いて
甘い香りに 酔いしれる
重ねた無理の 濃い目の化粧
回る指輪に 目を閉じて
幸せ薄い 優しい花よ
落とす涙の 夜の朝顔
鏡に映る うなじの白さ
指でとかした 後ろ髪
涙を隠し 世間を渡る
いつか恋する 夢を見て
雨降る夜の 可憐な花よ
ネオンがくれの 夜の朝顔
夜明けと共に 朝露落ちて
つるに抱かれて 咲くと言う
うす紫の 絣(かすり)の着物
どこか寂(さみ)しい 細い影
はかなく咲いた 小さな花よ
ネオンがくれの 夜の朝顔
似顔絵描いた ボトルを抱いて
甘い香りに 酔いしれる
重ねた無理の 濃い目の化粧
回る指輪に 目を閉じて
幸せ薄い 優しい花よ
落とす涙の 夜の朝顔
鏡に映る うなじの白さ
指でとかした 後ろ髪
涙を隠し 世間を渡る
いつか恋する 夢を見て
雨降る夜の 可憐な花よ
ネオンがくれの 夜の朝顔
抱けばこんなに 小さいと俺の手の中 甘えるおまえ生活の疲れ かくすよに笑顔いっぱい 咲いていた思い出の 赤い花こころの花だよこれが別れと 云う朝にうしろ姿で 泣
アカシアは アカシアはおまえの花と 名づけたよ面影匂う 可愛いやつよ男ごゝろを 熱くして大事に育てた 恋だったアカシアの アカシアのせつない夜に 身を焦がしわた
北の港で おまえを捜し一人で歩く 波止場まち浜の酒場は 夜風が沁みる季節はずれの 冬花火きれいな色は はかなく消えてどこか寂(さび)しい 夜の星肩を並べた 写真
おまえのかすかな 移り香に別れの決心(こころ)が また迷う雪の舞う 空見あげ涙こらえる 細い肩抱きしめて… 抱きしめて…奪ってゆきたい 北の駅舎(えき)どうして
一度だけなら 許してあげる好きな貴方の 嘘だもの騙されましょう 聞かぬふりして許してあげる一度だけなら 酔わせてあげる飲みたいでしょうよ 辛いのね夢がこわれた
うたをひとふし くちずさみグラス片手に 泣くやつだった夕子 おまえが 消えてからこころにひゅるひゅる 風が吹く恋は涙か 男と女俺は今夜も しのび酒淡い洋燈に 肩
傘もささずに 待ってる女にやさしい言葉も かけられず俺は冷淡い 背をむけるけれどおまえが 愛おしすぎてわかれられない 路地裏のああふたりの走り雨俺のいのちを 二