緑川恵子

情なし月夜 – 緑川恵子

川面に満月 ゆらゆら浮かぶ
触れてみても 掴めない
どうせ出て行(ゆ)く男(ひと)だもの
酷い言葉 投げつけた
寝物語に 女はいつも
焦がれ焦がれ 待つばかり
ほろり ほろほろり なんで今さら
ほろり ほろほろり 泣けてくる
空を見上げりゃ 情なし月夜

優しさだけでは 女はつらい
覚悟なけりゃ 尚つらい
夢はいつしか色あせて
何処を辿る 拠りどころ
愛は寂しい 生き物だから
焦がれ焦がれ 背を向ける
しゅるり しゅるしゅるり 心が寒い
しゅるり しゅるしゅるり 風も泣く
空を見上げりゃ 情なし月夜

寝物語に 女はいつも
焦がれ焦がれ 待つばかり
ほろり ほろほろり なんで今さら
ほろり ほろほろり 泣けてくる
空を見上げりゃ 情なし月夜

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