紅月

夏鳥の詩 -サマーバード- – 紅月

薫る風 追いかけるように 鮮やかな青 切り裂き
緑さす 稜線を超えて
何処へ向かって 羽ばたくのか

揺れる結葉から
差し込んできた陽射し
青春へ誘いかけて
光が手を伸ばしてる

駆け抜けていこう あの鳥のように 無邪気な少年の儘
高鳴ってるんだ
始まった夏が
余りに眩しくて
風光る空 沸き立った雲は 抑えられない気持ち
はしゃぐみたいに
囀る声は歌う
月と日と星が道しるべのサマーバード

青嵐 向かい来るたびに
何故かお互い
笑いあい
行く末に何が待っていても
陽炎の先へ
羽ばたけるさ

時に頬を濡らす
慈しみの雨に
心繋ぐ距離を
感じることもあるだろう

颯爽と飛ぶ あの鳥のように 突き抜ける青の彼方
夢という名の
未来へ向かって
自由に飛び込もう
呼びかけるのは 誰の声なのか 確かめたくなったら
泳ぐみたいに 雲を掻き分けて

きっとまだ若葉のような
柔らかい羽だけど
夏を追い越した頃には
もっと
強く
なって
いるさ

夏木立の陰で
始まる蝉時雨
その向こうに見える
光へ手を伸ばしてく

駆け抜けていこう あの鳥のように 無邪気な少年の儘
暑くなってく 季節の中を 羽ばたいていくんだ
風光る空 果てし無く高く
届かないように見えても
君と一緒に
何処へだっていける
月と日と星に声を重ね…歌おう

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