石野田奈津代

春夏秋冬~四季のうた~ – 石野田奈津代

いつもいつも優しい顔で
「おかえり」を言ってくれた人
「体に気をつけなさい」と
誰よりも心配してたね

あなたがいなくなって
初めて知った
一緒にいられる時間は
ほんの何十年だと

短い夏が過ぎ
風が秋を運んで
星降る冬を越え
あと何度 春を生きる?

「生きている今を大切に」
やさしい声が聞こえてくる
写真の中で笑うあなた
変わらずに見守ってくれる

あなたが座っていた
椅子に腰掛けて
名前を呼んでみたけど
窓がきしむ音だけ

一番星ひとつ
風に流される雲
あなたのところまで
笑顔が見えていますか?

短い夏が過ぎ
風が秋を運んで
星降る冬を越え
あと何度 春を生きる?

形を変えながら
今も時は流れる
限りある命を
大事に 大事に 生きよう
笑って 笑って 泣いて

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