消えないで
この始まりそうな感動を
雲一つ無いラムネの青
ねぇ、どうして？
あの日絞り出した正解と
まるで気分が違うのでしょう
26年前の古着で飾って
26年後の誰かに響いて
今日の出来事を
揺らして 揺らして
ひとりぼっちでブランコに座ったまま
漕ぎ出して 漕ぎ出して
狙い通りにスカートで舞い降りて女の子
君がワンピース読んだの何年生？
あたし一昨日だから11巻
何も言わないで 聞かせないで
それはSF映画の耳触りのような2051
あぁ、何してんだろう。
26年前の新作を読んで
26年後に想いを馳せて
連れてゆくものを
探して 探して
あれもこれも変わっても目の前を
飛び出して 飛び出して
手を繋いで超えてけ主人公
そして明日はきっと忙しく
タイムマシンなんて出来ない
読み掛けのまま忘れていたことも
たまに一人で過ごす夜が良い
甘いものがあればそれで良い
変われないあの頃ブランコにいた女の子
狭い歩幅で探り合ってハートを辿って古いアニメの歌で火灯してゆくの瞼の色に合わせたスカートが靡く間君が弾ける言葉を探していたんだどんなあたしがいい何も知らないでも
あの子が初めて吊革に届いた頃誰かがこの街を出て行きたかった頃天井の向こうのパノラマの妄想を君にだけ見せてしまうの放課後の小さな部屋の中あれは恋愛のすべて僕らはま
おとぎであっても宵かがり時代巡ればレトロ増えるばかりいっそ裸で過ごそうなんて飾りやおまけは欲しくないさらば弱気が手癖の卓の向こうなんせ、いつでも新しく見えれば今
指で描いた憧れはあやふやで生温い風に飛び乗ってしまうの水溜まり踏み込んだ真っ白な靴はもう底が擦り減ってしまった醒めない 醒めない 醒めない夢の中今もまだ屋上で響
透明な泡が揺れてベランダに触れて消えた物語が終われないまま真面目にも飽きてきて左耳二つ開けた夢で見た絵描きのように躊躇いも冷たさも綺麗なモノで抱きしめて切なさも
巡る季節の合間お気に入りの温度で騒つく心に夕凪を翳す帰り道ひとりに慣れてく大人の言い訳もモノクロで影を見るような美しい気がしたメンソールの煙の空ガラス色に見えた
つまらないのは低気圧のせいだ最後列の端っこで見えないチョークの文字が世界を変えるとは思えないときめく度に兎になってあっち向いて そっち向いて八方塞がって亀になっ