清水まり子

  • 願い – 清水まり子

    毎日いろいろあるよね 生きていくことには人は寂(さみ)しがり屋で 愛が欲しくなるのよ一筋の灯りが見える目の前にパッと みんなに逢うとね今ここをこの時を 楽しく生きよう上機嫌で生きよう いつも笑ってありがとうと言えるだけで嬉しいまた 絶対 みんな 元気で逢おうじゃあきっと またね 人生いろいろあるよね 生きているからこそ傷付いたり 傷付けたり 愛が救ってくれるわあたたかく包まれてるしっかり歩こう 生…

  • 雪哭き津軽 – 清水まり子

    撥(ばち)をたたけば 血を噴く指を口にくわえて くれた人雪が吠えれば ただ恋しくてこころ弘前 大間崎よされじょんから 雪哭(ゆきな)き津軽 時の流れに 三味(しゃみ)弾き捨てて宿の女将も 馴れました一夜(ひとよ)泊りの 空似(そらに)の人はもしや十和田か 八戸かよされじょんから 雪哭(ゆきな)き津軽 親の顔など 知らないけれど人の情けは よく分かる辛い世間の 吹雪に耐えて生きる黒石 鶴ヶ坂(つるが…

  • 父さん、あのね。 – 清水まり子

    瞼を閉じれば蘇る万年日焼けの太い腕今日もガタゴト バイクにまたがり配達姿の割烹着 年がら年中 しかめっ面をして口を開けば 憎まれ口顔を合わせりゃ 喧嘩してばかり口が悪いのは あなた譲り もう何年の時が流れたでしょう?あと何年のお付き合いなのでしょう? 父さん、あのね。来月そっちへ帰るからそしたら いつものよに喧嘩しようね 育った街は 歓楽街今夜も男女の痴話喧嘩小さな店の小さな灯りは小さなわたしが育…

  • 時は過ぎてゆく – 清水まり子

    眠ってる間に 夢見てる間に時は流れ 過ぎてゆく子供の頃は もう夢の中時は時は 今も過ぎてゆく あなたの愛に 溺れているうちに時ははかなく 過ぎてゆくお前はかわいい あの言葉もあなたさえも 今は遠い夢 眠ってる間に 唄ってる間に自由な時は 行ってしまった戦いの中 傷つきながら時は時は 今も過ぎてゆく それでも私は歌に生きるそれでも私は愛に生きる私は唄うあなたのために時は時は あまりに短い 眠ってる間…

  • あなたへ -2020- – 清水まり子

    いいかい?女の子はいつも可愛くいなさいあの日の言葉はまだこの胸の中 あなたがもういないことは ほんとは分かっていました温もり消えたこと 分かっていましたあなたはあなたのまま 真っ直ぐに生き抜いただけ私の心がただ 幼かっただけ 瞼閉じれば 色鮮やかに あなたが愛した向日葵背中を押すように どうか どうか叱ってくださいあなたに 逢いたい もう一度だけお願い 置いてかないで ひとりじゃ 生きていけない遠…

  • 流れて津軽 – 清水まり子

    よされよされと しばれて積もる雪はおんなの 恨み花三昧は抱いても 情けは抱けぬみれん深浦 鯵ヶ沢よされ よされと 流れて津軽 顔も知らない 両親(ふたおや)さまが眠る小泊 雪の下十三の砂山 米ならよかろ民謡(うた)が聞こえる 竜飛岬(たっぴざき)よされ よされと 流れて津軽 岩木お山は 吹雪いて見えぬ三昧をたよりの くどき歌雪の向こうに かくれた春をせめて手さぐり 五所川原よされ よされと 流れて…

  • 酔っぱらっちゃった – 清水まり子

    飲めるわよ 酒ぐらいたかが色つき 水じゃない聞いてるわ サヨナラをまわりくどいわ 言い方が酔っぱらっちゃった 振りしているわ泣き上戸だと 廻りに見えるよにここまで女に 惚れられる男はめったに 居ないからあなたひとこと言わせてよ罪つくり 罪つくり 送るわよ 表までいいの 私に 送らせて知らないわ あとのこと誘われるまま 飲むつもり酔っぱらっちゃった 振りしているわただ行きずりに 口説かれたい気分これ…

  • 父娘坂 台詞入りヴァージョン – 清水まり子

    (セリフ)花嫁人形のようにきれいだぁ今日 お父さんの手から離れていくんだねお父さん 本当に長い間お世話になりましただめだなぁ泣かないつもりだったのに 山に山風 野原に野風親の心に 別れ風蝶よ花よと 育てた娘今日は嫁入り つのかくし越えて行くのか 峠道 送る涙の イヤー父娘坂 父娘坂 誰が唄うか 娘の為にじんと身にしむ 祝い唄細い目もとは母さんゆずりとてもきれいな 晴れ姿鈴を鳴らして 馬の背にゆれて…

  • とまり木情話 – 清水まり子

    裏街とまり木 男のなみだ木枯らし背中に 吹かないで女が男を 棄ててゆくこのごろよく聞く 話だね涙はここらで 通せんぼ始発電車の音がする 子猫のようでも 女は恐い心にかくした 爪がある私がも少し 若ければ一緒にいい夢 みれたのに人生返らぬ ものだから泣くだけ損だよ 飲みましょう 女も悪いし あなたも弱い男は男の ままがいい口では偉そに 言えるけど色々あるのよ 私にも世の中変わってしまったね空缶カラコ…

  • 花の舟 – 清水まり子

    化粧おとせば 鏡の中に母に似てきた 私が映るおとぎ話しの 夢でもいいの 夢でもいいの幾つになろうと 恋を追うおんな悲しい 花の舟 惚れた男が 飲む酒ならば肌で温めて あげたいものよ涙もろくて 情けにあつい 情けにあついみちのく育ちの せいなのね肌が淋しい 花の舟 風に流れる 浮雲なのねゆくえ見えない 女の旅路泣いた数より いいことひとつ いいことひとつみつけて倖せ かみしめるおんな死ぬまで 花の舟…

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